特集:犬と暮らす日々
犬と暮らすようになって、時間の流れが少しだけ穏やかになった。
在宅で仕事をしているとき、ふと足元に丸くなっている姿を見て、肩の力が抜ける。どこかへ出かけるときも、いつもの散歩道を歩くときも、犬がいるだけで景色の見え方が変わる。
特別なことはしていないのに、「一緒に過ごす」というだけで日々が整っていく。その静かな幸福を、写真と文章で残していきたい。
この特集では、そんな「犬と暮らす日々」を記録していきます。旅先の風、季節の変化、家の中の小さなぬくもり。どれもが、犬のいる生活の一部です。
サムネイルのイラストは妻が描いたものを拝借しました。
新しい家族を迎えました
小さな命を迎える瞬間の、緊張と喜び。
2023年1月。初めて連れて帰った日のことをいまでも鮮明に覚えています。車の中で静かに怯えていた姿、家に着いたときの緊張した顔。名前は「メル」。響きのやわらかさと、呼んだときに空気が明るくなる感じが気に入ってつけました。
この日から、僕たちの暮らしのリズムが少しずつ変わっていく。仕事の合間に様子を見に行き、夜は寝息を確かめてから眠るようになった。生活が犬を中心に回りはじめた日。
▶ 完璧に準備して、マルプーの子犬をお迎え。しつけも完璧にしたい。




お散歩ライフ楽しんでます
季節ごとに変わる空の色、風の匂い。お散歩を通して、それまで気づかなかった街の表情を知るようになりました。
初めは少し怖がりだったメルも、今では元気いっぱいに街を歩いています。歩いていると、道行く人々から優しい視線を感じます。犬と暮らすと、世界が少し丸くなる。そんな日常の風景を、写真と一緒に切り取っています。




赤レンガでわんさんぽ
横浜・赤レンガ倉庫を舞台にした、はじめての遠出。人の多さに少し戸惑いながらも、好奇心いっぱいの表情で歩くメルの姿が印象的でした。
キッチンカーでごはんを買ってひと休みしながら、「この子と一緒なら、どこへでも行けそうだ」と思えた日。小さな冒険を通じて、信頼関係がまたひとつ深まっていくのを感じた記録です。




犬と行く蓼科高原
初めての本格的な旅行。標高の高い空気、木漏れ日の中で過ごす時間、そして新しい環境に少し戸惑つつも、全力で楽しむメル。
旅の間も、普段の暮らしと同じように声をかけ、リズムを合わせていく。その積み重ねが「一緒に生きる」感覚を強くしてくれました。犬と行く旅は、風景を楽しむだけでなく、関係を育てる旅でもある。
▶ わたしたちの長野旅行|犬と行く蓼科高原〈プロローグ〉
▶ わたしたちの長野旅行|犬と行く蓼科高原〈ドッグランのあるホテル〉




雪を求めて長野に行こう。犬と一緒にスキー場へ
冬の長野。白銀の景色の中を、雪を踏みしめながら歩く。メルは雪を不思議そうに眺めて、やがて無邪気に駆け回りはじめました。
冷たい空気、鼻先につく雪、そして真っ白な世界。人間の旅では感じられない「生きた自然との触れ合い」が、犬との旅にはある。あのときの静けさと幸福感を、いまも忘れられません。
▶ 雪を求めて長野に行こう。犬と一緒にスキー場へ。(2024年)
▶ 今年も犬と一緒にスキー場に行こう。大雪の黒姫高原へ。(2025年)




日常のお出かけも犬と一緒に
秋晴れの休日、犬を連れて少し遠出。目的は、季節の味覚とお気に入りのショップを巡ること。
車に乗り込んだ瞬間から、ちょっとした旅のような高揚感がある。街を抜け、木々の色づきを横目に走りながら、レストランのテラスでランチをしたり、アウトレットで服を選んだり。どこへ行っても、隣にはメルがいる。
特別な予定を立てなくても、犬と過ごす時間が日常を豊かにしてくれる。「贅沢」とは、遠くへ行くことでも、豪華なものを買うことでもなく、ただ好きな時間を好きな存在と共有すること。そんな1日の記録です。




