文章力を上げるためにはどうすればいいですか?
ってよく聞かれるんですけど、いつも「書くしかないです」と答えてます。でも、こう答えるだけだと情報が不足しているし不親切なので、僕の考えをこの記事にまとめておきます。
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もくじ
文章力を上げるためにはひたすら書くしかない
「文章力を上げたいけど、手っ取り早い方法ないかなー」
と思っている方に残念なお知らせです。結論から言うと、スラスラと文章を紡ぎ出せるようになるためにやるべきことは、
ひたすら書くだけ
です。近道なんて無くて、「自分で考えて言葉を紡ぎ出す訓練を重ねること」が文章力を鍛える唯一の方法なんです。
精神論みたいになって恐縮ですが、文章を書くのは筋トレだとよく言われます。実際に自分でやってみるとやっぱりそうだったので、この記事では成長(?)の過程をお見せします。
まともに文章を書いたことなかった
starnote*を開設する前の僕がまとまった文章を書いた経験は、
- 国語の時間の作文
- 大学のレポート
- 就活のエントリーシート —— 学部生時代にも一応就活したんです
- 大学の卒論
こんな感じでした。たぶん「平均的な日本人」だと同じくらいなんじゃないかな。
このように、我々日本人は義務教育で文章を書くためのトレーニングなんて受けてきませんでした。国語の時間だって、作文するときに原稿用紙が配られて、
「はい、400字で好きなように書いてみましょう!」
と言われただけです。理論もへったくれもないですね。もっと文章の書き方を教えてほしかったというのが正直な感想です。
なぜ文章力を上げたかったか
ある日、自分で書いた卒論を読み返してみてたんですよ。びっしりと考察が書かれた卒論を。
すると、言いたいことが全然伝わってこない文章の数々がそこには並んでいました。時間が経って第三者的な視点で読んだことも相まって、あまりの文章の下手さに絶望してました。
だから「このままじゃいけない!」と思って文章力を鍛える方法を探ってみると、行き着いた先がブログでした。
今では偉そうに【旅とガジェットとアカデミックな個人メディア】を謳っているけれど、最初の動機なんてこんなものですよ。
成長の過程を見てみよう
特に隠す理由もないので、まずはこのブログ1本目の記事を読んでみてください。
五島列島・奈留島に行ってきた〈その1〉 – starnote*
今の基準で読むと書き直したい部分がたくさんありますが、振り返ることがあると思って残しておきました。
文体が最近と異なるのはひとまず置いておきましょう。しかしそれでも「自分語り感」がありますよね。読み手が置いてけぼりにされています。
一方、最近書いた文章はこんな感じです。
30歳になりました。 – starnote*
この記事は「starnote*を読んでくれている誰か」に向けて書きました。すると、この記事の文章が好きだと言ってくださる方がいたりして、ちゃんと伝わる文章が書けるようになったなーと感慨深かったです。
そう、もうお分かりかもしれませんが、これら2つの記事で大きく異なるのは「読み手がいることを想定しているかどうか」という点です。
他人に読んでもらう前提で文章を書く
ひたすら文章を書けばいいわけではなくて、
書いた文章を人に読んでもらう
これがとても重要です。自分のための備忘録的な文章と、自分の考えを他人にわかってもらうために書く文章は全く違います。
つまり、第三者の視点で客観的に評価しながら書くことで、伝わりやすくなります。他人を初見で理解させるためには、自分の思っていることを段階を追って丁寧に拾い上げる必要があるからです。
「丁寧に拾い上げる」とは、自分の中では省略しがちな論理の飛躍を、他人にわかる形ですべてピックアップすることを言います。
たとえば、以下の2つの文章を比べてみましょう。
- おなかが減ったから焼き魚を食べたい。
- おなかが減った。昨日の夜はハンバーグを食べたし、最近は肉料理ばっかりだな。だから今日は焼き魚を食べたい。
前者は「なぜ焼き魚なのか」という視点が抜けていますが、後者は判断の根拠が書いてあります。
このように、自分では無意識のうちに省略してしまうことでも、他人にとってはあなたの思考過程を理解するための重要な要素となることがあります。
なので、無意識な部分に目を向けて、きちんと拾い上げることが重要なのです。要するに「文章力を鍛える」とは、「省略しがちな部分に目を向けるためのトレーニング」だと言えます。
継続することが大切
無意識な部分=思考のコアな部分なので、人によって内容が全く違います。つまり、普遍的なコツがあるわけではなくて、自分のスタイルを見つけるしか道はありません。
はじめに筋トレみたいなものだと述べましたが、このようなスタイルを見つけるためには、ある程度の期間にわたって継続する必要があります。
だから近道なんてないのです。でも自分の言葉で文章を綴るのを継続すると、目に見えて効果が現れますよ。上の2つの記事を比較するとわかると思います。
何を書けばいいの?
- 日記
- 読書感想文
- 学んだこと
など、最初はテーマを決めずに書くといいと思います。なぜなら「文章を書くこと自体」が目的なので、内容は問題ではありません。
ただ、日記であっても「他人に読んでもらう」という前提を崩さないようにしてください。そうしないと、無意識な部分に目を向けるトレーニングはできません。
いずれにせよ、最初は「書くことが目的」です。テーマを絞ってしまうと逆に書きづらくなるかもしれないので、思いつく内容について書けばいいというのが僕の見解です。
慣れてきたら段落構成も考慮しよう
この記事も上から順番に書いていったわけではないです。
まず最初に記事の要点を書き出して、段落ごと(見出しごと)に文章の塊を作っていきます。それをうまく伝わる順番に並べて記事を作り上げます。
また、文章を書いていると「最初の要点作成時には気づかなかったこと」が思い浮かんだりします。まさに今書いているこの段落がそうなのですが、必要に応じて付け加えることもあります。
このようにして全体を構成する文章を書きます。そのあと主張が1本の軸に寄り添っているか、タイトルと比較して内容のブレがないか、ということをチェックして完成です。
慣れてくると、このような「段落構成」にも気を配りましょう。
気持ちよく文章を書ける環境を整える
最初のうちは慣れないことの繰り返しなので、毎日苦痛かもしれません。なので、文章執筆に使うモノに投資して、自分の気持ちを高めてあげるといいでしょう。
手書きするんだったら、ちょっといい万年筆を買ってみるとか。下のようなLAMYサファリシリーズはお手頃でいいと思います。
しかし、手書きだとなかなか他人に読んでもらいにくいです。なので必然的にキーボードを叩くことになりますが、そのときに使うアプリに投資してみてはどうでしょう。
僕はいつもこのアプリでブログを書いていますが、見た目も美しく、使い勝手も考えられていて、これ以外考えられないです。
また、副作用としてキーボード入力が早くなります。せっかくなので、タッチタイピング(ブラインドタッチ)の練習も一緒にやってみましょう。一石二鳥です。
【Macアプリ】Markdown形式のテキストエディタ「Ulysses for Mac」を導入しました。操作性バツグンで文章を書くのが楽しくなるアプリ。 – starnote*
→ 【Macアプリ】Markdown形式のテキストエディタ「Ulysses for Mac」を導入しました。操作性バツグンで文章を書くのが楽しくなるアプリ。
まずは書きまくれ!
理論は後でいいから、まずは書きまくれ!
というのが、僕の経験上導き出した結論でもあり、よく言われていることでもあります。つまり、文章力に関する本を読んで理論をインプットする前に、自分で書いてみることが大切です。
自分で書いた文章を他人に公開する場所としては、ブログを開設するのが手っ取り早いです。せっかくこの記事をここまで読んでくれたのですから、今すぐ一歩踏み出しましょう。
いきなりWordPressで開設するのはハードルが高いかもしれないので、はてなブログで全然いいと思います。僕もそうでした。
→ はてなブログ
しかし、将来的にWordPressに移行することを見据えるのであれば、以下の2つはやっておきましょう。
ブログ始めたい!と思っていても、開設して体裁を整えるまでがハードル高いんだよね…
だから最初はWordPressじゃなくて、はてなブログでいいと思います。
だけど、
・独自ドメインを使う
・記事のパーマリンクに日付を入れないこれだけは絶対守って。じゃないとWordPress移行時に苦労するよ。
— みけめろ@starnote* (@info_starnote) 2018年12月28日
これら2つは守らないとWordPress移行時に痛い目を見ます(僕は守ってたのですんなり移行できました)。
- 独自ドメインを使う
- 記事のパーマリンクに日付を入れない
もちろん、ずっとはてなブログで運営するのであれば、全く気にする必要はありません。でもWordPressに移行する可能性が1ミリでもあるのなら、必ずやっておいてください。
独自ドメインを使う
有料版の「はてなブログPro」にしないと使えませんが、独自ドメインでブログを開設しましょう。WordPressでブログを運営するためには必須なので、今のうちからやっておいた方がいいです。
今のうちからやっておいた方がいい理由は、Googleに評価してもらうには時間がかかるからです。ここには書きませんが、詳しく知りたい方は「SEO対策」などで検索してみてください。
記事のパーマリンクに日付を入れない
パーマリンクというのは、記事のアドレスのことです。
たとえばこの記事だと、
https://starrrrr.com/entry/writing-skills
というアドレスですが、「writing-skills」の部分は記事ごとに自分で設定できます。
ところが、はてなブログの初期設定だと「2018/01/02/200000」という感じになります。WordPressではここにスラッシュを入れることができないので、移行時に面倒なことになります。なので記事ごとに適切な文字列を設定しておきましょう。
迷ってる暇があったら飛び込もう
繰り返しますが、書き始める前にやることは2つ。
これだけです。いますぐやっちゃいましょう。迷ってる時間がもったいないです。
それでも踏み出せないあなたには、この記事を贈ります。
迷ってる暇があったら、さっさと飛び込んでみればいいのに。 – starnote*
→ 迷ってる暇があったら、さっさと飛び込んでみればいいのに。
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