そこにはいい道が広がっている。
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ちょっと時間ができた休日。どこか出かけたいけど、明確な目的地が思い浮かばない。そんな日ってありませんか?
車を持っていると、自由にどこへでも行ける。しかしその自由さがゆえに、逆に困ることにもなるのです。電車だったら降りる駅が明確にあるけれども、車だと「名もなき場所」が目的地になり得るから、「どこに行けばいいの?」っていつも思ってます。
そんなとき、ダムを目的地にするのはどうでしょうか?——というのを、僕は提案したい。
ダムのまわりには、いい道が広がっている
我々は、何のためにドライブに出かけるのか?
もちろん人それぞれだけど、僕の場合は運転を楽しんだり、普段見ない景色を堪能して、気分転換すること。もちろん東京都心のビルの合間を走るのも楽しいけれど、そんな場所では渋滞がつきものです。ドライブしたい気分のときに渋滞にはまりたい人はいないよね。
せっかくドライブに出かけるのなら、スムーズに流れている山道や、日が燦々と降り注ぐ海岸線の方が楽しいじゃないですか。そういう絶景のワインディングロードは、たいてい人気のない場所にあるものです。そして、そのような場所には、だいたいダムがある。
つまり、ダムを求めて走れば、自ずとそのまわりには「いい道」が広がっているんです。ダムは建設するときに水没する道を付け替えているので、周辺には快走路が広がっています。また、そこに至るまでの道も、ちゃんと整備されていることが多いんです。だから走りやすい。
僕が乗っているCX-60は、もはやスポーツカーと言っていいくらい走るのが楽しい車で、こういったワインディングを走るときに本領を発揮してくれます。景色が美しい快走路を、アクセルとブレーキを操作してリズムよく走る。ステアリングを切るたびに、車が応えてくれる。この「運転している実感」が楽しいのです。
そして、ダムのまわりは渋滞とは無縁で、休日の昼間ですらストレスなく走れて気持ちがいい。これこそが、ダムドライブの最大の魅力かもしれません。
静けさに包まれてひと息つく場所
また、ダム周辺には豊かな自然が広がっています。湖面、森、空。それだけで気持ちが整います。
しかも、観光地としてはそこまで有名じゃない場所も多く、混雑とは無縁。駐車場も広くて無料だったり、公園が整備されていたりと、安心して立ち寄れるのもポイントです。
そして、季節によっては桜や紅葉、紫陽花などが見られることも。自然の中で深呼吸したいときには、ちょうどいい場所だと思います。
田舎のコンビニに癒される
ドライブの楽しみといえば、途中で立ち寄る「田舎のコンビニ」もそのひとつです。まさにドライブ中に出会うオアシス。
街中では見慣れたチェーン店でも、郊外にある店舗には独特の空気感があります。広々とした駐車場に車を止めて、ホットコーヒーを片手に少し休憩する。その一服が、意外と気持ちをリセットしてくれるんです。
おにぎりやパンを買って、車の中でさっと食べるのもいい。観光地のレストランじゃなくても、こういう気軽な楽しみが、ダムドライブ、ひいては郊外ドライブの魅力のひとつだったりします。
宮ヶ瀬ダムはドライブの聖地
ここからは、最近訪れたダムの紹介でも。
まずは定番の宮ヶ瀬ダム。このダムは神奈川県の北西部にあり、関東近郊では有名なドライブスポットです。
新東名(神奈川区間)の伊勢原大山ICや、圏央道の相模原ICからアクセスでき、道中も走りごたえがあります。新東名方面から上ると途中に道の駅清川があり、適度に休憩しながら走ることも可能。また、周辺の国道412号や県道64号線は適度なカーブがあり、走っていて楽しい道です。
しかも、すぐ近くからは国道413号「道志みち」にもアクセスできるので、気が向いたらそのまま山中湖まで足を延ばすこともできます。この道も定番だけど、いい道なんですよね。走る楽しさがそのままロングドライブへとつながっていく感覚が最高です。
ダム湖畔には大きな公園や飲食店もあり、散策するにはぴったりの場所です。僕が訪れたときは、ちょうど紫陽花が咲いていました。
ちなみに宮ヶ瀬ダムは、相模川水系の中津川に位置し、治水を主目的とした多目的ダムとして2000年に完成した比較的新しいダムです。重力式コンクリートダムとしては国内でも有数の規模を誇っています。
湖畔に整備された大きな公園。ランドマークとなる吊り橋や、大きな芝生広場があり、ロードトレインや遊覧船に乗ることができます。
千葉の佐久間ダムも穴場
もうひとつ紹介したいのが、千葉県鋸南町にある佐久間ダム。千葉県が整備した農業用ダムで、鋸南町の自然豊かな山あいにあります。上流からの水を貯めて周辺地域の農地に供給する役割を担っています。
ダム湖畔には親水公園が整備されており、遊歩道を歩いて水辺まで下りていけます。ちょっとした展望台もあり、ゆっくり散策できる静かなスポットとなっています。春には桜、初夏には紫陽花の名所としても知られていて、僕が訪れたときはちょうど紫陽花が見ごろを迎えていました。
この佐久間ダム、気持ちのいいワインディングロードから少し入ったところにあります。房総半島全体としても、実はワインディングの宝庫なんですよ。地図を見ながら自分で走りやすいルートを開拓する楽しみがあるのも、房総ドライブの魅力ですね。
南房総随一の桜の名所として知られているダム公園で、春には桜まつりが開催される。
▶ 佐久間ダム公園
地図を広げて、ダムを探そう
ドライブの行き先に迷ったら、まずは地図を広げて「ダム」を探してみてください。観光地に向かうような明確な目的がなくても、「走りたいから」という理由で出かけてもいい。そんな気楽なドライブに、ダムはぴったりの行き先だと思っています。
ダムへのドライブは、運転そのものの楽しさと、現地での穏やかな時間の両方を味わえるのが特徴です。走ることで気分転換になり、着いた先で深呼吸してリフレッシュできる。ちょっとした日帰り旅には、ちょうどいいバランスなんですよ。
いつかの週末、ハンドルを握って、どこかのダムを目指してみてください。きっと、気持ちよく走れる道と、穏やかな風景が待っています。