手放すには勇気がいる。
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先日、メインのiPadを7年ぶりに買い替えました。
2018年モデルの11インチiPad Proから、iPad Air (M1) の整備済製品へ。もっと新しい世代は出ているけれども、M1ならあと数年は戦えるだろうと判断したのと、この世代ならApple PencilやMagic Keyboardがそのまま使えるからです。
このあたりの経緯は先日記事にしたので、もしよければこちらの記事を。
そして、上記の記事にも書いたのですが、今回はWi-Fiモデルを選んでいます。
乗り替え前のiPad Pro (2018) はセルラーモデル。そこからWi-Fiモデルに乗り替えた結果、どうだったか? 不便はあったか? 逆にメリットは?——そんな話をしたいと思います。
なぜセルラーモデルにしたのか
iPad Pro (2018) を購入した当時は大学院生で外出することも多く、ブログが軌道に乗ってきて楽しい時期でもあったから、「いつでもどこでも書きたい」という気持ちが強かったんです。
書きたいことは次から次に湧いてくるし、大学院生という身分でいられる間も(この先の長い人生と比較して)とても短いものだから、今考えていることは全部記録しておこう。だから、帰りにスタバで作業して、記事が1本完成するまで家に帰らない。そんなこともやっていました。
言うまでもなく、そういうライフスタイルでは、いつでもどこでも使えるセルラーモデルを存分に活用できる。
当時はドコモのサブ回線用データプランで運用していた気がします。うろ覚えだけど、月1,000円で30GBくらいまで使えるような契約で、外でも使いまくっていました。カフェのWi-Fiに繋ぐ選択肢もあったけれど、ステップが多くて面倒だし、そもそもセキュリティが不安だしで、使うことはありませんでした。
とまあ、セルラーモデルを導入したときは、こんなライフスタイルだったんです。
ライフスタイルの変化で
でも最近は、日常的に外に出ることが少なくなりました。在宅勤務が中心の会社で働いているから、わざわざ作業するときにカフェに行く必要がないんですよ。だから正直、iPadを持って外に出ることがあまりありません。
今この記事だって、リビングのソファーの上で犬と一緒にくつろぎながら、MacBook Airを使って書いています。書いてたら寄ってきた、かわいい。
もちろんiPadを使って記事を書くこともあります。だとしても、そもそもカフェより家の方が快適だし、作業も捗るんです。エアコンも効いているし、作業スペースも自分の好きなように選べるし、混んでいないし、コーヒーだって飲み放題。自宅最強だね。
そういう状況で、iPadで4G/5G回線を使う場面がありません。僕と一緒にiPadはずっと家の中にあって、常に家のWi-Fiを掴んでいます。ザッツオール。セルラーモデルには完全に役不足です。
ただ、月に1回ほど、iPadを持って外で作業をするというシチュエーションが発生していました。だからこそ、基本料金のかからないpovo回線を入れていました。でもそれも保険のようなもので、作業する1時間少々のために課金するのも気が引けて、結局iPhoneでテザリングすることも多かったです。
僕の使い方だと、Wi-Fiモデルで十分じゃないか?
もちろん、大は小を兼ねるし、迷ったときは高い方を買うという僕のポリシーもあるので、迷うのならセルラーモデルの一択なんですよね。でも、今回はそもそも迷わなかった。セルラーモデルは今の僕にはむしろ過剰に思えたのです。
また、結果として費用も抑えられました。僕が購入した整備済製品のiPad Air (M1) 256GBの場合、Wi-Fiモデルが81,800円、セルラーモデルが104,800円。その差は23,000円。Wi-Fiモデルの本体代の28%を、果たした上乗せする価値はあるのだろうか?
即決できるものじゃなかったけれども、結論としてWi-Fiモデルを購入することにしました。もし買ってみて不便に感じたら、次に買うときはセルラーモデルにすればいいんですよ。あまり考えすぎるものよくないし、iPadの購入くらい気楽に踏み切ってもいいじゃないかなと。
実際に使ってみて、不便はあった?
iPad Air (M1) Wi-Fiモデルへの乗り替え以降、何度か外に持ち出す機会がありました。
僕が「iPadを持ち出す」とは、すなわちブログやnoteの執筆用途であることがほとんどです。そのため、iPad単体ではなく、Magic Keyboardと組み合わせて持っていくことになります。また、ブログの場合はブラウザでWordPressを開く必要があるので、インターネット接続は必須。
そして、目的は時間を潰すことがほとんどです。作業することを目的にカフェに行くことは稀で、待ち時間が発生しそうなときにiPadを持っていきます。たとえば、ディーラーでの車の点検とか、犬のトリミングの待ち時間とか。
iPad Air (M1) Wi-Fiモデルを上記のような用途・タイミングで持ち出したとき、不便に感じるタイミングは全くありませんでした。誇張しているわけじゃなくて、本当に皆無。
セルラーモデルとWi-Fiモデルの違いは、当然ながら4G/5G回線への接続可能性です(GPSの搭載有無もあるけれど、僕はiPadでGPSが必要な場面に遭遇しないので、ここでは割愛)。となったとき、Wi-Fiでインターネットに接続できれば、外出先でも困りません。
そのための手段は、お察しの通り、iPhoneのインターネット共有(テザリング)です。
iPhoneのインターネット共有、めっちゃ使える
iPhoneのインターネット共有(テザリング)、昔は面倒だったんですよ。いちいちiPhone側を操作してインターネット共有をオンにして、iPadのWi-Fi設定画面から接続する。このような接続までのステップや速度のせいで、まるでおまけのような機能でした。
しかし、今日のiOS/iPadOSの連係は高いレベルで実現されています。設定からWi-Fiに進み、「インターネット共有への自動接続」を「自動」にするだけで、近くに自分のiPhoneがあれば自動で接続されるんです。すごいね。
要するに、iPhoneを持ち歩いてさえいれば、iPadは常にインターネットにつながった状態になる。iPhoneを家に置いて外出することは絶対にないし、だからiPadもずっとオンラインになる。これって、セルラーモデルと同じじゃないか。
このような背景もあって、今ではセルラーモデルを選ぶメリットは小さくなっているんじゃないかな。Wi-FiモデルのiPadを使っている方はぜひこの設定にしてみてください。
iPhoneのバッテリーが減る問題
ただひとつ難点は、インターネット共有の親機となるiPhoneのバッテリー持ち。iPhone単体で使うのと比較して減りが速いのは間違いないです。これは避けられない。
しかし、元も子もない話ですが、バッテリーが減ったら充電すればいいんですよ。モバイルバッテリーでもカフェのコンセントを借りるでもいい。そして、あくまで僕の場合は、外出先でも自動的に充電される環境が整っているんです。
つまり、自分の行動を振り返ってみると、iPadを持ち歩いているタイミングって必ず車移動だなと。そして、僕のCX-60にはスマホ置き場があって、そこでワイヤレス充電できるんです。ということは、移動中はずっと充電されている状態になります。
自宅以外で作業するためにiPadを持ち歩く。そしてその移動は車だから、インターネット共有の親機となるiPhoneは充電される。「もうこれでいいじゃん」って思ったよね。
逆にメリットはあるか?
ここまで、デメリットを打ち消す話をしてきました。じゃあ、果たしてWi-Fiモデルを積極的に選ぶためのメリットは存在するでしょうか?
正直、Wi-Fiモデルを選ぶメリットって、価格くらいしかありません。でもそのメリットが、僕にとっては大きかった。
上にも書いたとおり、iPad Air (M1) の整備済製品では、セルラーモデルとWi-Fiモデルの差額は23,000円。契約や月額費用も不要なので、長く使うほどその差は広がります。つまり、この価格差こそが「Wi-Fiモデルを選んでよかった」と思えるほぼ唯一の理由です。
でも、今の僕はWi-Fiモデルで十分だったから、4G/5G回線の非搭載はデメリットにはならなかった。自分のライフスタイルと照らし合わせてみて、Wi-Fiモデルでも戦えるのなら、価格を抑える選択肢がある。これって素敵な話じゃない?
まとめ
結局のところ、「セルラーモデルの存在価値なんてない」なんてことを言いたいわけではなく、「今の自分の暮らしに、もう必要じゃなくなった」だけなんですよね。昔は外での機動力を求めていたけれど、今は家中心の働き方や暮らし方になり、テザリングや環境の進化で十分にカバーできるようになった。
だからこそ、これからiPadを選ぶ人にも、「今の自分の使い方」にちゃんと目を向けてほしいと思います。惰性で高いモデルを選ぶのではなく、自分にとって最適なモデルを選べば、その分の差額を別のことに回せるかもしれません。
機能を削る選択は、時に暮らしを軽く、そして自由にしてくれます。自分にとって過不足のない選択を。今回の選択は、そんなことを改めて考えるきっかけになりました。