何重ものセーフィティネットを構築しています。
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人生100年時代に備えた資産形成を
厚生労働省が発表している「簡易生命表」によると、2020年の日本人の平均寿命は、男性が81.64歳、女性が87.74歳となっています。
自分が何歳まで生きるか?——そんなことは神様にしか分からないので、この平均値を参考にしながら予想するしかありません。しかし、最長でも100歳まで生きることを想定していれば、ある程度はカバーできそうです。
長生きするのはいいことですが、いちばんの課題は「そのためのお金をどうやって確保するか」です。
自分で働ける間は、収入をそのまま支出に回せば問題ありません。でも、年老いてからも働き続けられるわけないので、老後のための資産形成をしておかなければならない。
もちろん年金もあるけれど、僕らが受給する頃にはだいぶ目減りしていそうで、ある程度は自分で準備しておかないと破綻してしまうかもしれません。
自分の体は自分だけのものじゃない
さらに、老後を迎えるより前に、子育てというイベントも発生します。
独身のときは、どうせ自分は40歳くらいまでしか生きるつもりがないから、お金のことなんてどうでもいいや〜という程度にしか考えていませんでした。しかし、いざ結婚してみると、自分の体は自分だけのものじゃないんですね。
子どもが生まれたらきちんと大学まで出してあげたいし、子育てが終わった後の時間もお金に困ることなく生きていきたい。「今からできることは何だろう?」と考える機会も増えました。
一旦の結論としては、性質の異なる貯蓄や運用をいくつか重ねて、より強固なセーフィティネットを作っておくことでした。
おことわり
この記事では具体的な商品名にも触れますが、手放しに契約を勧めるものではありません。あくまでも僕らがやっていることの紹介です。また、ざっくりとした情報しか書かないので、詳細は検索したりFPさんに相談したりして調べてみてください。
もくじ
何重ものセーフティネットを構築
僕らのセーフィティネットをざっと羅列するとこんな感じ。
- 現金で貯金 —— ある程度のまとまった現金は持っていたい
- 年金 —— これは日本国民なら誰でも入ってますね
- 企業型確定拠出年金 —— 会社が老後資金を貯蓄してくれてます
- 変額保険 —— 生命保険と老後資金の投資を兼ねて
- ITA S&P 500 Index —— 学資保険の代わりとして
- つみたてNISA —— 余剰資金を入れる予定(まだやってない)
- 家を買う —— 老後に家賃なんて払ってらんない
ひとつずつ解説していきましょう。
現金で貯金
これは将来に向けた備えと言うよりは、急にまとまったお金が必要になったときのために、現金として銀行口座に持っているだけです。
生きている以上、家具家電の購入や冠婚葬祭など、まとまった出費が必要になるタイミングは必ず来ます。全財産を運用に回してしまうと迅速な現金化が難しくなってしまうので、ある程度は現金を持っておかなければなりません。
後述する年金や投資は天引きやクレジットカードで勝手に引き落とされていくので、そこから余ったお金が口座に入っているイメージです。ある程度貯まってきたら、つみたてNISAに入れる予定ですが、最近出費が多いのでそこまでは達していません。
年金
老後資金確保の最たる例は年金でしょう。国が運営している保険ということで、基本的に誰でも入っているはずなので、ここでは詳細は省略します。僕は企業勤めなので厚生年金です。
企業型確定拠出年金
僕が働いている会社には企業型確定拠出年金の制度があり、老後資金のために会社が毎月一定額を積み立ててくれています。そのお金を自分が選んだファンドで運用して、65歳時点で積み立てた以上の額を受け取れるように目指す形の年金です。
最初は、お給料以上に会社がお金をくれるの?と思いましたが、実質的には退職金の代わりなので、そこまで変な話ではありません。
さらに、マッチング拠出という制度があり、「会社が出してくれるお金」に「自分の手出し」を上乗せして拠出することができます。こうすることで、より多くのお金を運用に回すことができるんですね。
僕の場合は、会社が導入している企業型確定拠出年金にありがたく便乗している感じですが、個人でやるならiDeCo(個人型確定拠出年金)でしょうか。
変額保険
変額保険とは、ざっくり理解すると「生命保険」と「老後の資産運用」を兼ねた保険です。
生命保険(死亡保険)の部分については、通常と同様に、死亡時にはまとまったお金が入るようになっています。それに加えて資産運用も兼ねており、月々の保険料を保険会社が運用し、解約時または満期時に運用益をまとめて得られるようになっています。
もちろん、運用が上手くいかなかった場合の下振れリスクもありますが、その分リターンも大きいので、僕らはリスクを許容することにしました。
契約している商品は、アクサの「ユニット・リンク介護プラス」です。死亡時に加えて、要介護2以上に認定されたときにも保険金が支払われます。
ITA S&P 500 Index
上記の変額保険は数十年単位の長期スパンで運用し、老後の資金を確保するためのものでした。一方で、このITA S&P 500 Indexは、15年後の資産形成を目的としています(他にも10年・20年プランもあります)。
毎月滞りなく200ドルずつ15年間積み立てれば、15年後に140%の元本確保が約束されています。つまり、15年間で36,000ドルを積み立てれば、最低でも50,400ドルになって返ってきます。もちろん、それ以上の運用益が出ていれば、さらに上乗せされて返ってきます。
当然ですが、ドル建てなのでレートの影響を受けます。それでも140%の元本確保+運用益なので、レートの影響を受けるリスクは許容できるかなと。15年後に急速に円高が進まない限りは大丈夫なはず。
子どもを授かる前に15年プランを契約すると、高校進学前くらいに満期を迎えます。私立高校に行きたいとなればお金がかかるし、なんなら大学まで全部出してあげたい。自分も大学まで両親に出してもらったので、子どもの分も出してあげないと。
50,400ドルは、記事執筆時のレート(1ドル=136円)で685万円ほどにもなります。これで高校と大学の学費・仕送りが賄えるかどうかは分かりませんが、大きな助けとなるのは間違いありません。
つみたてNISA
前述のとおり、余剰資金があれば、まとめてつみたてNISAに回そうかな、というくらいの温度感です。最近はずっと出費が重なっているので、もう少し手元に現金を残しておきたく、まだ手を出していないのが現状。
家を買う
年金生活になっても家賃を支払い続けるのは、さすがに無しだよねという話です。
仮に、65歳で退職して100歳まで生きるとしましょう。今は33歳なので、あと32年間働き続け、その後の35年間は年金生活です。人生は意外と長いものです。
賃貸に住み続けるのなら、生きている限りずっと家賃を支払い続けなければなりません。働いている間はいいかもしれないけれど、年金暮らしで月十数万円の家賃は厳しくない?
それより、家を買って働いている間にローンを完済すれば、老後の住居費をゼロにできます。ちょこちょこ補修は入るかもしれませんが、補修費なんて毎月の家賃より全然安いはずです。
とりあえず首都圏のマンションを買いましたが、ローンを完済しても毎月の管理費や修繕積立金がかかるので、老後まで住むことはないでしょう。マンションに6〜7年住んだ後、30代のうちに田舎の戸建てに住み替え、東京の会社でリモートワークしつつ住居費を抑えて暮らすのが理想。
住宅ローンは35年が標準的なので、30代のうちに契約しないと後々苦しくなります。田舎の戸建てに住み替えて、適宜繰り上げ返済しながら、65歳までに完済するプランです。
お金に向き合うの、超大事
どのようなきっかけであっても、自分の資産形成に正面から向き合うのは、とても大事なことです。この記事が、まだ向き合っていない人のきっかけになれば嬉しいです。
なんとかなるさ精神で準備しないのもひとつの方法ですが、必要なタイミングで必要なお金が無いのは、あまりにも不憫です。自分にとって将来必要になるお金を(ざっくりでもいいので)計算し、そこから逆算して無理のない貯蓄計画を立てる。資産形成で重要なのは、長期間で少しずつ貯蓄して運用していくことなので、20〜30代のうちから始められれば言うことありません。
貯金しようと思っていても、ある程度の現金が貯まっていると使いたくなってしまうんですよね。僕がそうなのでよく分かるのですが、意志の弱い人間が陥りがちな罠です。
そうならないように、毎月一定額を強制的に資産形成に回し、簡単に使えないフローを構築する。貯蓄や運用に回したお金は、最初から無かったことにして放置していると、気づけば意外と貯まっているはずです。