楽しく暮らすために必要なこと。
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子犬の社会化のためにやったこと
今ではすっかり大切な家族の一員となった犬くん。2023年の年初にお迎えして、そろそろ1年半が経とうとしています。
この記事を書いている今は犬の幼稚園に行っていて、お友達と楽しく遊んでストレス発散してもらっています。最近ではいろんなお友達と楽しく遊ぶことができ、幼稚園でも重宝される存在になっているようです。
こういう性格になったのは、お迎えしてすぐの時点で行った「社会化」が大きく寄与していると考えています。そもそも社会化とは何なのかという話から、僕らが何をやったのか、そしてこれからの課題まで、この記事に書き記しておきます。
もくじ
犬の社会化とは
犬社会と人間社会のあらゆる物事に対して柔軟に対応していく力を育むことが「犬の社会化」とよばれ、犬種での差や個体差は多少あるものの、およそ生後3~13週齢が社会化期とされています。
つまり生後すぐの時期に外的刺激に慣れさせないと、必要以上に怯えたり警戒心が強くなったりする犬になってしまうというわけ。そうなると当然ドッグランなどでも断られるし、お散歩中に他の犬とすれ違うことすらままなりません。
その一方で、生後56日(8週齢)を経過していない子犬の販売は動物愛護法で禁じられており、うちの場合はブリーダーさんからお迎えした時点で生後9週齢でした。
だからタイムリミットは最初の4〜5週。お迎えしてすぐに社会化を始めないといけません。この時期は本当に気を使いました。
結論から言うと、思っていた以上にフレンドリーな犬になってしまい、どんな犬とも遊びたがるようになってしまいました。社会化としては成功しているのですが、人間がコミュ障だから追いつけない状況…
一方、もともとビビりで警戒心が強いので、自分のテリトリーに見知らぬ人間が入ってくることに対しては吠えまくります。家の点検で管理会社の人が来たときも、宅急便でインターホンが鳴るだけでも大騒ぎです。これはもう慣れてもらうしかないかなあ。
お散歩デビュー前でも、抱っこで連れて行く
日常的に外的刺激を与えられるのは、やっぱりお散歩です。
たくさんの人が行き交っているし、大きな車が通ったり、公園で叫びまくっている子どもたちもいる。家の中と比較して遙かに多くの刺激があります。
しかし、3回のワクチンを打ち終わって十分な免疫を獲得してからでないと、地面を歩かせるわけにはいかない。でも打ち終わるのは生後16〜17週齢くらいだから、社会化に絶好のタイミングを逃してしまう。こんなジレンマがあります。
だからこそ、抱っこで散歩するのがいいと言われています。外に出るリスクをできるだけ抑えながら、外的刺激は存分に味わわせてあげる。
1月の頭にお迎えしたから、寒空の下で何度も連れて行きました。遠くに行く必要はなく近所を歩き回るだけでいいのです。それでも、見たことのない景色を見せたり、お花や葉っぱの匂いを嗅がせたり、道路を走る車の音を聞かせたりすることができます。こうして無理のない範囲でいろんなものに慣れさせます。
ちなみに、抱っこ用にはドッグウェアブランド「monchéri(モンシェリ)」のグラフチェックドッグスリングを買いました。もちろん、どこかに行ってしまわないように首輪とリードは絶対に付けておきましょう。抱っこだからといっても油断は禁物です。
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パピー教室で他の犬とごあいさつ
抱っこ散歩中に他の犬と出会ったとしても、ごあいさつすることはできません。なぜならワクチンを3回打ち終わっていないし、すれ違った犬がどのような環境で育てられているのか分からないからです。
とはいえ、ワクチン接種が完了するまで他の犬との接触を一切断ってしまうのは、社会化にとっていい影響はありません。そのため、犬の幼稚園でやっていたパピー教室に申し込み、同じような境遇の犬たちと交流させてもらいました。
これは妻が片っ端からパピー教室をやっている施設をWebで調べて、近くの幼稚園に申し込んでみたという経緯。
1年以上も前のことなので内容をはっきりとは覚えていないのですが、子犬の育つ過程など飼い主向けの簡単な講義から、犬向けにも人間と触れあう練習やごあいさつの練習、そして軽く遊んでみるところまで盛りだくさんでした。
1回3,300円で1時間半程度、しっかり交流することができました。13週齢と17週齢時点の2回行ったのですが、その流れでこの幼稚園には今でもお世話になっています(後述)。
しつけ教室でお手入れの練習
13〜20週齢頃は大事な時期だと思っていたので、躊躇せずに結構いろんなところに行きました。
こちらは上のパピー教室とはまた別のところですが、犬との交流に加えて飼い主向けにしつけやお手入れの練習方法を教えてくれる教室にも行きました。1時間の講座×4回で、犬の抱きかかえ方、リードの引き方、ブラッシングのやり方など、犬を飼う上で基礎的になる知識を習得しに行った感じ。
4回のコースで30,800円(1回あたり7,700円)と結構なお値段はしましたが、この時期は大事だから変に妥協しない方がいいかなと。
日々のお散歩でトレーニング
3回目のワクチンを打って1週間経ったらお散歩していいと獣医さんから言われ、生後17週齢の時点でお散歩デビューしました。ただ、まだ狂犬病ワクチンを未接種だったので、野生動物に触れる心配のない、きれいな舗装路だけを歩かせます。
お散歩すると、自転車が行き交っていたり、おしゃべりに夢中な高校生とすれ違ったりと、子犬にとっては結構刺激が強めの環境で。最初は怯えて歩いてくれないかなと思っていたのですが、案外そうでもなく、スムーズにお散歩してくれました。
最初は人通りの少ない静かな道を選んで歩いていたけれど、徐々に慣れさせながら大通り沿いとか人通りの多い路地とかにも積極的に連れて行きました。当初は大きな音を怖がっていましたが、今では普通に歩いてくれるから、きっともう慣れてくれているのでしょう。
これで日常的なお散歩について最低限はクリア。お散歩中の振る舞い(先に行かず人間の横を歩くとか、人間とアイコンタクトを取りながら歩くとか)はまだまだトレーニングの余地がありますが、今では普通にお散歩できるようになりました。
幼稚園で場数を積んでもらう
上記のパピー教室でお世話になった経緯で、犬の幼稚園にもお世話になることにしました。
生後22週齢くらいから本格的に通い始め、最初はあまり上手に遊べなかったようなのですが、回を重ねるごとに慣れてきて、結構激し目に遊べるようにもなったみたいです。
こうして場数を積んでもらって、他の犬は怖くないんだよ〜っていうことを少しずつ教えていきました。その結果コミュ強犬の誕生です…人間がついていけない…
人が多い場所に連れて行く
さて、犬同士のコミュニケーションは幼稚園で十分であるけれども、それ以外の外的刺激にも慣れさせないといけません。なぜなら、犬を連れていろいろな場所にお出かけしたいから(完全に人間側の都合)。
とはいえ、いきなり人の多い場所に連れて行ってもストレスがかかるので、あまり混んでいない場所から始めました。
最初は近所のスタバ。近くに車で行ける路面店があるので、一緒に連れて行ってテラス席で大人しくする練習をしました。最初は長時間大人しくすることはできなかったけれど、今では諦めて(ふてくされて?)寝てくれるようになりました。
人間に慣れさせたあとは、赤レンガ倉庫の犬イベントにも連れて行きました。様子を見ながら回ろうと思っていましたが、予想に反して全然大丈夫そうで、吠えることもなく楽しんでくれたようです。
このようなことを繰り返し、今ではお出かけも余裕。公園でもスキー場でもアウトレットでも、どこでも楽しんでくれる素敵な犬になりました。
車酔いも落ち着いてきた
また、お出かけに連れて行くにあたり課題だったのは車酔いでした。当初は30分くらい車に乗っただけで吐いてしまっていましたが、獣医さんに相談しながら酔い止めも処方していただきつつ、今では往復600km程度の日帰りでも全然余裕。
山道が続くと気持ち悪くなることもあるようですが、吐く前にスンスン鳴いて気持ち悪いことを教えてくれるんですよ、お利口すぎる。そこで休憩を入れれば、最近は本当に吐かなくなりました。
これからの課題
以上のような感じで社会化に努めた結果、どこに連れ出しても迷惑をかけない犬に育ってくれました。ドッグランに連れて行っても他の犬と楽しく遊んでくれるし、お出かけでも無駄に吠えたりせず、日常のお散歩でも他の犬と上手に挨拶してくれます。
一方、飼い主としてはもう少し課題だなと思っているところもあって。それはこちらの2点。
- お散歩中の振る舞い
- 家の中での警戒心
お散歩中の振る舞い
上にも少し書きましたが、お散歩中は「はやくはやく!」という感じでどんどん前に行きたがるんです。群れを先導しているイメージなのかな。
本当はそうではなくて、飼い主とペースを合わせて真横を歩き、時折アイコンタクトを取りながら、飼い主を一緒にお散歩するのが理想的。まだ若いから仕方ないのかもしれないけれど、いつかはできるように訓練しないといけません。
家の中での警戒心
正確には家の中というよりも「自分のテリトリーだと思っている場所」で突然物音がしたり、普段いない人が入ってきたりするのが怖いようで。
例えば、家でゆっくりしているときにインターホンが鳴るとか、何か物音がしたときとか、びっくりして吠えるんです。うちはテレビも付けていないし静かな環境なので、余計に気になるのかもしれません。
また、自分のテリトリーに人が入ってくるときも吠えます。僕らはリビングと隣り合った書斎で在宅勤務中をしているのですが、会議のときは別の部屋に行きます。それが終わってリビングに戻ってきたときにびっくりして威嚇するように吠えたりします。
だから、来客があったときはもっと大変で。点検で管理会社の人が来たりとか、友人が訪問したりとか、そういうときはめちゃめちゃ吠えまくります。おやつを貰って危険人物じゃないことが分かったら収まるんだけど、管理会社の人とかだとそうもいかず。
そしてそれは車の中でも同じ。有人のガソリンスタンドに寄ったときに店員さんの声が聞こえると吠えまくるとか、とにかく自分のテリトリーだと思っている場所に侵入者がいると警戒しまくりです。
もともとビビりな性格だから仕方ないのかもしれないけれど、どうしたものかと思っている感じ。何かに支障を来しているわけではないからそのままでもいいのですが、飼い主としては改善したいと思っています。
社会化して犬と楽しく暮らそう
ここまで、僕らが行った社会化の方法をご紹介しました。
人間も犬も社会を形成しながら生きていきます。だから一緒に楽しく暮らしていくためには、社会化は必須のスキルなのです。それなのに、お迎えしてすぐ、つまり飼い主の知識が浅いタイミングで始めないといけないのが難しいところ。
その犬の性格はもちろん、お迎えするまで育ってきた環境にも影響されると思います。結局は子育てと同じで(いや、子育てはしたことないんだけども)、その犬に合う方法を一緒に模索しながら伴走する必要があるのは言うまでもありません。
とはいえ、ある程度は「こうやったらいいよ」と知識が一般化しているので、僕らもそれに則って行った結果、この記事のようになりました。
僕らはいろいろ調べながら、一応成功したと思っているので、もし子犬を育てる機会があればぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。