採用されたのは5枚に1枚。
シャッターを切る基準
僕のシャッターを切る基準をひとことで言うと、
「なんとなく心に響く気がするから、これ撮っておかないと後悔しそう」と思えるシーンを撮る
という感じです。SDカードの残容量に余裕があればシャッターを切る枚数に制限は無いに等しいので、とりあえず撮れる分だけ撮っておくというのが基本的なスタンス。
たとえば旅記事の場合は、現地で撮れるだけ撮って、自宅に戻ってきたあとで良さそうなものを選んでいます。
この記事では、「僕がどのくらいの写真を撮って、その中から何枚が記事に採用されるのか」というトピックについて見ていきましょう。具体例として挙げるのは、昨年書いていた「週末台湾」というシリーズです。
もくじ
現地で撮った写真は506枚、採用されたのは116枚
「心に響く『今』を探す旅」をコンセプトに、2018年10月に1泊2日で台北を訪れました。主に写真を撮るのが目的だったので、カメラを首からぶら下げていつでも撮れるようにスタンバイしていました。
この弾丸スケジュールの中、506枚の写真を撮りました。すべてα7 IIIで撮影してLightroomで管理しているのですが、その画面を見せるとこんな感じです。
ちょっとわかりにくいですけど、左上にフラグがついている写真がブログでの公開用に採用された写真です。数えてみたら116枚でした。
つまり採用された割合は5分の1。スピンオフを含めて週末台湾シリーズは7回あったので、1記事あたり17枚くらい使っている計算です。当サイトの記事だと、まあそんなものかなという枚数。
ということは、残りの390枚はボツにしました。このようなボツ写真は以下のような4パターンにわけることができます。
- 単なる失敗作(ピントが合ってなかったり、ブレていたり)
- 被写体がイマイチ
- アングルやタイミングが悪い
- 同じような写真を何枚も撮ってる
それぞれ具体例を見てみましょう。
単なる失敗作
台北101のすぐ近くの交差点を駆け抜ける車を、シャッタスピードを長くして流し撮りしたかった。
手持ちなので失敗して当然(むしろ成功したらラッキー)なのですが、「1枚くらい成功したらいいな」というくらいの意気込み撮ってました。
なんとか1枚成功して、公開できたのはこの写真です。
この1枚を成功させるために、あと5枚撮ってます。その中から2枚ピックアップするとこんな感じ。
上の写真は車がうまく流れてないし(たぶんバスだった気がする)、下の写真はカメラがブレて標識の文字が滲んでる——というのが失敗と判断した理由。
失敗が5枚で済んだのはα7 IIIが優秀だからなので、たとえばiPhoneで同じことをやろうとすると数十枚撮らないといけない気がします(それでも成功するかは微妙)。
被写体がイマイチ
撮影しているときは「これめっちゃ写真映えするな」と思っていたんだけど、いざ現像しようとして見てみたら微妙だった、というパターン。ピントが甘いとかブレとかはなくて、単純に被写体の問題。
以下の4枚は台北101にある地震の揺れを吸収する振り子なのですが、あとから見返したらイマイチだったのでボツにしました。
白黒にしてもダメだということは、おそらくどうしようもないです。でも今見返してみると白黒のやつはちょっといいかも(当時はボツにしたけれど)。
アングルやタイミングが悪い
たとえば採用したのはこれ。台北101の展望台で撮ったものです。
奥から手前に伸びる影の角度もいい感じだし、中央奥で歩いている人の足が上がるタイミングもバッチリですね。
このほかには、角度や焦点距離を変えてあと3枚撮りました。どれも採用しても問題ないとは思うけど、アングルや足のタイミングなどを総合的に判断すると、上の写真の方がいいかなと思いました。
同じような写真を何枚も撮ってる
たとえばアイキャッチにも採用したこの写真。
太陽の角度が刻一刻と変わっていくので、とりあえず撮っておかないと良し悪しはその場では判断できません。その結果、同じような写真を20枚くらい量産して、その中から1枚選びました。
最低限のことに気を配りながら、撮りたいものを撮る
基本的に全てRAWで撮ってるので、少しくらい失敗してもLightroomで補正することができます。しかしながら、以下のようなことは撮影時にしか制御できません。
- 白飛び
- 黒つぶれ
- ピントのずれ
- ブレ
- アングルが悪い
このあたりに気をつけながら、とにかく枚数をこなしているようなイメージを持ってもらうといいかと思います。数打ちゃ当たる戦法ですね。
ただし、どんなに写真映えするシーンに遭遇しても、シャッターを切らないと意味が無いです。だから上のようなことを気にする暇もなく撮影しているときもあります。
まあ、要するに、自分が撮りたいと思った瞬間を写真に収めています。そこには筋道立てて説明できる大した基準はないし、唯一言えるのは「自分の心に響いた瞬間」であるということだけ。
だから、撮りたいものを撮りたいときに撮ればいい。写真なんてそれくらい気楽なものでいいはずです。
「週末台湾」シリーズ
- 週末台湾|プロローグ|心に響く「今」を探す旅
- 週末台湾|第1回|土曜日の朝、バックパックを背負って台北へ
- 週末台湾|第2回|くつろげるおしゃれカフェ「Woolloomooloo」
- 週末台湾|第3回|光り輝く台北の街を、台北101から
- 週末台湾|第4回|ステーショナリーショップ「TOOLS to LIVEBY」
- 週末台湾|第5回|観光客のいない路地裏
スピンオフでカバンの中身記事も書きました。