行き先を決めないからこそ、その場の気分で行きたいところに行ける。好きなものをとことん探せる。そうすれば、短い間でも旅の密度を上げることができる。
僕は文房具が好きだ。これだけデジタル化やらペーパーレスやらの波が押し寄せていても、アナログのよさがなくなるわけではない。だから、いいものはいいと、素直に認めたい。
そんなことを思える空間が、台湾にあった。
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台北MRTを乗り継いで住宅街へ
台北MRTを乗り継いで六張犁駅までやってきた。
このあたりに観光客なんて誰もいないなぁ。
信号待ち。台湾には二輪車専用のスペースがあるんだ。
路地に入る。
奥まで来ると、左手には公園。
完全に住宅街だ。公園ごしに向こう側を撮る。
こんなところに本当に文房具屋さんがあるのか?
ぐるぐる歩き回っていると見つけた。さっき公園ごしに撮った建物の隣だった。
TOOLS to LIVEBY
漢字で書くと「禮拜(レイバイ)文房具」。禮拜とLIVEBYをかけてるんだ。
おしゃれな看板が出迎えてくれる。
こじんまりとした店内には、オリジナルの商品や、DELFONICSの文房具がところ狭しと並ぶ。店内の雰囲気はDELFONICS直営店にとても似ていた。
この店オリジナルの商品として「ハサミ」が有名。とても美しかったので買いたかったけど、ここで買ってしまうと帰りの飛行機に乗れないんだ。
日本でも売ってるみたいだから、今度買おう。
僕が厳選に厳選を重ねて買ったのはこちら。
大きな消しゴムのついた鉛筆と、ハサミ型のクリップ。あとしおりが付いてきた。
「パロミノ ブラックウィング」という鉛筆。
いろんな形のクリップがあったけど、せっかくこの店で買うならハサミ型かな。
紙の袋に入ってる。いちいちおしゃれだ。
枠の部分には「TOOLS to LIVEBY」の頭文字「TTLB」が刻印してある。
「好き」を集める旅を
旅行に来たからといって、観光地ばかりを回らなければならないなんて決まりはない。見知らぬ土地で「自分の好きなもの」を集める旅だって、十分有意義なものじゃないか。
旅から帰ってきたあとも、現地で買ってきた好きなものを使うことで、旅の思い出が蘇る。好きであればあるほど、使う頻度も高くなるだろうから、思い出される機会も多い。
そうして何度も何度も旅の記憶を蘇らせることで、旅で得てきたエッセンスが、少しずつ自分の思考に染み込んでいく。
だから、「好き」を集める旅を、これからも続けたい。
TOOLS to LIVEBY
台北MRT「六張犁駅」から徒歩約5分ほど。住宅街の中にある公園の目の前です。
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