物語の最終章は、人の少ない路地裏から。
実際に歩いてみないとその街の雰囲気はわからないから、できるだけ歩きたい。そう思った。
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住宅街の中にあるステーショナリーショップ「TOOLS to LIVEBY」に寄ったあと、台北101を目指して歩く。Googleマップによると、道のりは1kmほどだ。
週末台湾|第4回|ステーショナリーショップ「TOOLS to LIVEBY」 – starnote*
→ 週末台湾|第4回|ステーショナリーショップ「TOOLS to LIVEBY」
普通に歩けば15分くらいで到着するはずなのに、被写体を探しながら右を見たり、左を見たり。全然進まないな。
台湾はバイクが多い。車が渋滞していても何のその。縦横無尽にすり抜けて、信号待ちのバイク専用レーンに吸い寄せられる。
観光客なんて誰もいないエリアだ。普通の外国人はこんなところを訪れないのだろうけど、人々の日常生活の中に「その国らしさ」が現れるはず。だから僕は歩く。
台湾の建物は少し特殊で、1階部分が奥まっている。ほとんどの建物がこんな構造なので、雨の日も傘を差さずに歩くことができる。
この先にあったスタバに寄って、軽く記事を書いた。
行き当たりばったりな旅だけど、ひとつだけ、自分に課したルールがある。それは、きちんと写真と向き合ってみよう、ということ。
写真と向き合う旅を、台湾にて。 – starnote*
スタバを出て少し歩くと大きな通りに出た。都会だ。
ここで後ろを振り返ると——
おお、台北101だ。いきなり現れてびっくりしたよ。最初は上るか迷ってたけれど、これを目前にしたら展望台に行ってみたくなるよね…
週末台湾|第3回|光り輝く台北の街を、台北101から – starnote*
小一時間、天空から写真を撮っていると、あたりはすっかり暗くなってしまった。
いったんホテルにチェックインして重い荷物を置き、士林夜市へ。
観光客よりも地元の人々で賑わってるような雰囲気。活気があっていいなぁ。
MRTに乗ってホテルに戻る。一日中歩いて疲れたから、足をゆっくり休めよう。
翌朝。ホテルを出てMRTの駅に向かう。
土日の2日間とも天気に恵まれた。台湾は雨が多いイメージだったから意外だった。
このあとは、どうしても行きたかったおしゃれなカフェに足をのばしてみた。また台北101の近くに行くことになっちゃうから迷ったけれど、こういう無駄が許されるのが一人旅のいいところ。
週末台湾|第2回|くつろげるおしゃれカフェ「Woolloomooloo」 – starnote*
→ 週末台湾|第2回|くつろげるおしゃれカフェ「Woolloomooloo」
飛行機は夕方の便だから、桃園空港までの移動時間も考慮すると、昼すぎには電車に乗りたい。それまではじっくり被写体を探しながら歩みを進めよう。
行き先なんてそのときの気分次第だ。交差点に差し掛かるたびに、右に行くか、左に曲がるか、真っ直ぐ進むか、考える。
そして被写体と出会う。ああ、こっちに来て正解だった、そう思うんだ。
そろそろ時間切れ。
たったの2日間。弾丸だったけれど、日本では味わえない台湾の空気を思いっきり吸うことができた。このとき取り入れた微かな酸素が今の僕を作ってる、そう信じたい。
桃園MRTに乗って空港に向かう。
まもなく離陸だ。
行けなかった場所、覗いてみたかったお店、歩いてみたかった街。次の宿題にしたことが多い旅になった。
だから、またいつか、この土地を踏みしめよう。その場所の空気や、その土地の人とのやりとりは、実際に訪れないと手にすることができないのだから。
完