敢えて短く区切ると、どうなるだろう?
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15分で、どんな世界を描き出すことができるだろう?
カメラを片手に、15分間だけ街を歩いて写真を撮る。
その先に待つのは、駄作か? それとも奇跡の1枚か?
写真を撮るのに、時間をかける必要はないんじゃないか? いつもは時間をかけて被写体を探し、いい光を探し、いい場所を探し、いろんな試行錯誤をしています。その結果としていい写真が出てくるのは、ある意味当たり前です。
でも、そんなことを考えずに、時間を短く区切って、ただ偶然とそのときの感性に任せてみる。短くてもいい。むしろ短いからこそ、自分の直感とまっすぐに向き合えるかもしれない。そんな撮り方があってもいいんじゃないだろうか?
そんな問いがふと浮かんだのは、忙しい日々の合間でした。仕事に家事に記事執筆に追われる毎日で、カメラを持って出かけるまとまった時間なんてそう簡単には取れないのです。それならいっそ、「15分だけ」と決めて撮ってみるのはどうだろう?
こんな思いつきで、みなとみらいにやってきました。
いつ来ても気持ちのいい場所だけど、今回はのんびりしている暇はありません。地下の駐車場から地上に上がってきて、15分のタイマーを頭の中でスタートさせ、すぐに歩き始めます。
どこに向かうかも決めない。ただ目に入ったものに反応する。光、影、風、音。感覚を研ぎ澄ませて、街の空気に溶け込むように歩く。ランドマークタワーから出て、さくら通りを進みます。
日本丸の横では、数種類の桜が咲いていました。どんな種類か忘れてしまったけれど、横浜固有の種もあったように思います。
だけど、さくら通りの桜は、まだ五分咲きくらい。満開には少し早いけれど、咲き始めの軽やかさと、これから一気に花開く予感があって、これはこれでいいタイミングだったのかもしれません。
そして、長期休業前の最終営業が翌日に迫ったロイヤルパークホテル。今の姿を見るのがこれで最後だと思うと、ちょっと寂しいものがあります。最後にもう一度、食事でもしておけばよかったのかもしれないな。
撮影もいつもより大雑把に。普段ならしっかりと構図を整えて、じっくり1枚を撮るところだけど、今回は敢えてそうしません。ほんの一瞬でシャッターを切る。フォーカスはカメラを信じる。その判断がよかったのかどうかは、あとで見返すまで分からない。
でもそれも含めて、この15分なのです。判断の速さ、迷いのなさ、そして「撮り逃がしてしまったもの」まで、全部が今の自分そのものなのだと。
後半になると、少し調子が乗ってきたように思いました。目の前に広がる街と、自分のリズムがようやく合ってきた感じ。見慣れた風景の中に、印象的な場面を感じる瞬間があって、それをそっと切り取っていく。
忙しさの中で見落としていたものが、なぜかこの短い時間の中では、少しだけ見えてくる気がしました。これこそが、時間を区切って写真を撮ることの意味なのかもしれません。
そして、15分が経ちました。ちょっとだけ物足りない。だけど、それでいいのかもしれない。満足するまで撮るんじゃなくて、「また撮りたいな」と思えるくらいがちょうどいい。
たった15分でも、自分だけの旅はできる。次はどこで、この短い冒険をしてみようか。
撮影データ(15分フォトウォーク #1)
- 実施日時:2025年3月30日(日)17:06〜17:21
- 実施場所:横浜みなとみらい(ランドマークタワー周辺)
- 天候:晴れ・夕方の柔らかい光
- 撮影枚数:113枚
- カメラ:FUJIFILM X100VI
- 撮影モード:絞り優先(F2固定)
- フィルムシミュレーション:クラシッククローム
- 現像:RAWで撮影し、Lightroomで現像
- 撮影スタンス:テーマなし/直感に任せて歩く
- 備考:終始撮れ高が少ないように感じていたが、現像すると意外とよかった