そして希少価値の高い人材になれ。
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生産的な人間でありたい
ここ10年くらい、ずっとそう信じ続けて生きてきました。
極端に言うと、起きている時間は全て生産的な活動に使うのが原則。ただし、最低限必要な食事・入浴・トイレ・移動に時間を使うのはOKとする。もちろん毎日うまくいくわけではないですが、これが理想型です。
生産的な活動とは、「お金を生み出すこと」「新たな知見を生み出すこと」「誰かの役に立つこと」など。仕事に打ち込む、隙間時間でブログを執筆する、研究に没頭する——まあ何でもいいのですが。
ただひとつ、その対極にある「堕落した生活」をしない。これだけをルールとして自分に課してきました。
その目的は何か?
誰もが社会の歯車になって支え合うことで、この世界はできています。Give & Takeな世の中なのです。だからこそ、社会に対して価値を提供し続けないと、見返りは何もありません。
正直な話、お金に困る生活はしたくないし(なんなら贅沢したいし)、危険な仕事はしたくないし、肉体的・精神的にも健康に生きていきたいんです。
このような欲求を叶えるためには、社会に対して相応の価値を提供しないといけない。
だからこそ、自分の価値は何なのか分析し、どのようにして最大化できるかを考え、それに力を注いで、可能な限り大きな価値を社会に還元する。そうすれば自ずと、自分が望む見返りがあるはずなんです。
まずは地盤固めから
とはいえ、何も実績がない人が明後日の方向に力を注いだところで、価値は生まれないかもしれません。だから地盤固めから始めないといけません。
地盤固めとは、特定の分野に対する専門性を身につけて、「肩書きを手に入れる」ことだと思います。例えば、医師、ファイナンシャルプランナー、経営コンサルタントというような感じです。
僕の場合は、「博士」「元PMDA」「ブロガー」あたりでしょうか。これらの肩書きは、名乗った瞬間に有効になるものではなく、どれも時間と労力をかけて掴み取ったものです。だからこそ説得力が生じます。
そして、どのような地盤を固めるのがよいか考えることは、自分の価値を分析することにもなるのです。僕の場合は以下のような感じでした。
高校を卒業して2浪した後、よく考えもせずに薬学部薬学科(薬剤師になることを目指す学科)に入学しました。
でも、そこでの経験を通して薬剤師に向いていないことに気づいたんです。なぜ向いていないと思ったかは話が長くなるので割愛しますが、Try & Errorを繰り返しながら軌道修正し、自分の価値を分析していきました。
そこで導いた結論は、以下のようなものでした。
薬学部での経験を全て捨てるのはもったいないし、医療に対する興味は消え失せていない。もともとICTにも興味があったので、最終的にはヘルステック業界に身を置くのがいい。
とはいえ、僕が薬学部を卒業した2015年はヘルステック業界が大きくありませんでした。さらに、薬学部を出たばかりの新卒が、小さな業界で即戦力になれるはずもありません。やりたいことに対して時代が追いついていないと判断し、機が熟すのを待つことに。
どのようにして待つのが得策か? いろいろ考えましたが、専門性を極めたプロフェッショナルとなり、経験者が少ない仕事で経験を積み、希少価値の高い人材になっておくのがいいと考えました。
その結果、薬学部を卒業後に博士課程に進学し、博士号を取得した上で、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)に就職する選択をしました。ここで得た肩書きが「博士」と「元PMDA」だったのです。
機が熟すのを待つ判断をしてから5〜6年が経過し、ヘルステックが徐々に盛り上がりを見せてきました。そろそろいいタイミングだと思ったので、それまでに得た肩書きを組み合わせ、渋谷のヘルステックベンチャーに転職しました。
このようにして地盤を固め、時流を読みながら、自分が提供できる価値を明確化した上で、力を注ぎます。間違った方向でなければ、道は自ずと開けるはずです。
時間は平等、だから効率が重要
もうひとつ、重要なことがあります。それは、「人々に与えられた時間は平等」だということです。
総理大臣も、大学教授も、サラリーマンも、皆同じように1日24時間のサイクルで生きています。さらに、人生には寿命という制限時間があるのです。
だから、できるだけ最短経路で生き急ぎながら、多くの経験をして肩書きを手に入れる。与えられた時間を効率的に使いながら、生産性を追い求める。こうして圧倒的な試行回数のもとでTry & Errorを繰り返し、分析し、軌道修正していくのです。
つまり、「今だ!」とタイミングを見計らって素早く動くためには、それまでの間に力を付けておかなければなりません。日々アウトプットの質を上げていかないと、価値なんて提供できないんです。
僕の場合だと以下のような感じでした。
まず、薬学部の6年間と、大学院(博士課程)の4年間は、それぞれ決められた期間なので、余程のことがない限り短くすることはできません。博士課程の場合は「早期修了」という制度を使えば、1年程度短くすることができますが、僕にはそこまでの実力はありませんでした。
その後、PMDAで2年4か月間働きました。当初から、実のある経験を獲得するために2〜3年くらい働こうと思っていたので、予定どおりでした。その中で、いろいろな品目に携わって考え方を学び、アウトプットの質を高めました。
唯一、無駄だったのは「2年間の浪人」です。でも、今にして思えば、ヘルステック業界で働くために時代が進むのを待っていたので、浪人を挟んで就職のタイミングを遅らせたのはよかったのかもしれませんね。
まとめ
以上をまとめると、この記事で言いたかったのは2つです。
- 地盤固めをしながら自分の価値を分析する。ときには軌道修正しながら、自分の強みを育成し、できるだけ多くの肩書きを手に入れて、希少価値の高い人材になる。
- 人生は時間が限られていることを十分に認識した上で、生産性を追い求める。できるだけ最短経路で多くの肩書きを手に入れる。
これができれば、お金に困ることはないし、肉体的・精神的にも健康に生きていくことができるはず。まあ、僕の経験に基づいたキャリア論なので再現性があるかは不明なので、話半分で参考程度でお願いします。