ある週末の日に、パンを作ろうとした記録。
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週末にはパンを作りたいね。
そう言い続けて何度目かの週末に、やっと作ることになって。お昼すぎに買い物に行って、強力粉とベーキングパウダーを調達した。夜はクラムチャウダーだから、パンも一緒に食べられたらいいね、という目論見のもとで。
レシピ本を参考にしながら、材料をボウルに入れて、35度のお湯を入れる。お湯はレンジで数十秒加熱するといいって書いてあったから、そうした。でも少し加熱しすぎたから、冷たい水を入れて冷やした。
そして混ぜる。こねる。手にベトベトの粉をつけながら。
でも、なんかおかしい。粉が固まらない。ベチャベチャのまま。なんでだろう——?
よく考えてみると、水を冷やしたときに量が増えてるんだ、だから規定の量よりも水を入れすぎてしまった。だめじゃん、追加でどれくらい入れたかもわからないし、失敗じゃん。
やり直し。
今度は水をきちんと量って(いや、これが当たり前なんだけど)、混ぜてこねたらいい感じの塊になった。今日はレーズンパンにしたいので、ラムレーズンを入れる。
今度はまな板の上に出して、さらにこねてこねてこねて——。表面の凹凸がなくなって滑らかになるまで。
そのあとは、しばらく寝かせて25℃で一次発酵させる。しかし、このときの部屋の気温は22℃。3℃しか変わらないし、まあいいか。
50分くらい置いて一次発酵が終わったら2倍くらいに膨らむはずで、そのあと16分割してさらに寝かせる。そのはずなんだけど、今にして思えば全然膨らんでなかった。
「あんまり膨らんでなくない?」
「気のせいかな?」
「こんなものなのじゃない?」
と、妙に納得してしまう。そうして作業を進め、16個の小さな塊ができた。
ここからもう少し休ませて、二次発酵させる。そうするともう少し膨らむらしい。
しばらく経って、少しは膨らんだはずと自分らを言い聞かせながら、パン生地を型に並べる。並べたあとももう少し休ませて、その間にオーブンの予熱をして、焼く準備をする。
本当なら焼く前から生地どうしが1〜2cmくらいくっついて、焼いたらさらにふっくらなるらしい。でも、焼き上がってきたものを見てみると、まるでちょっと厚めのクッキー。ひどすぎて写真は載せない。
もちろん、結果は失敗——。
ここまで辿り着くのにかかった時間は6時間。本当なら2〜3時間で完成するはずだったので、クラムチャウダーにはとても間に合わなかった。
結局、クラムチャウダーのお供には市販の食パンにブルーベリージャムを塗って、おいしく頂いた。
今回学んだのは、パンは絶妙なバランスの上に成り立っていて、温度、水量、イースト菌、発酵時間、どれが欠けてもうまく焼けないということ。だから市販のパンは偉大なのだ。
もちろん、パン作りはいつかリベンジしたいと意気込んでいる。