いつもの美術館に向かいます。
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箱根・ポーラ美術館
たびたび訪れている箱根、そしてポーラ美術館。道が空いていたら横浜から1時間半で辿り着くことができるので、ちょっとした遠出にちょうどいいんです。
その建物はもちろん、箱根の大自然の中という立地、もちろん展示の中身も。どこか僕の波長と合っている気がして、気がつくと足を運んでいます。
いま行われているのは「SPRING わきあがる鼓動」という企画展。箱根という地から、過去から現代、そして未来へと思いを馳せていく、すばらしい展示でした。


「SPRING わきあがる鼓動」
ポーラ美術館の美しい建物に誘われて、展示室に向かいます。「SPRING わきあがる鼓動」の会場は2つ。その中から、一部をご紹介しましょう。あまり紹介しすぎたら、訪問する意味がなくなりますからね。

大巻伸嗣〈Liminal Air Space-Time〉
まず迎えてくれるのは、1枚の布が風に揺られてひらひらと舞う〈Liminal Air Space-Time〉という作品。
5か所ある送風口からランダムに風が送られ、その空気の流れによって布が上下します。その瞬間に見える形は、もう二度と現れない。
最初から目を奪われてしまいました。ずっと観察できてしまう。






箱根の歴史、自然の力
物語の舞台は箱根へ。この地はかねてから東海道として栄えており、浮世絵の題材となることもしばしばありました。代表的なのは歌川広重の東海道五十三次。その実物も展示されています。
そして、熱や重力、そして長きにわたる時間の作用など、自然の力を使った作品も。物理法則の先に美を探索する営みに、感心してしまいました。いろんなことを思いつく人がいるなあ、と。







名和晃平〈PixCell〉
クライマックスは、デジタル画像の「Pixel(画素)」と、生物の最小構成単位「Cell(細胞)」をかけ合わせた独自の概念「PixCell」を具現化した彫刻。

会場の中でひときわ光り輝いており、目を奪われてしまいました。これまで見たことのないものだったから。
事前知識ゼロで鑑賞したのですが、よく見ると本物の鹿の剥製だということに気づいて、びっくりしてしまいました。毛皮の上にガラスボールが貼り付けられているみたい。
生きていたんだねと思うと、なんだか複雑な感情でした。犬と一緒に暮らし始めてから、動物たちに感情移入することが多くなったんです。


ポーラ美術館の説明文を拝借すると、『自然の表象としての動物の剥製を、最先端の接着技術を用いて人工クリスタルボールで覆い、両者の境界を曖昧にすることで、新たな視覚体験を生み出します。』
そして、ここでは二体が互いを見つめるようにして展示されていました。まるでお互いの変わり果ててしまった姿を哀れむように、そんな風に思いました。



レストランとカフェ
展示だけではなく、ポーラ美術館の魅力はレストランとカフェ。僕の中で密かなおすすめです。
レストラン アレイ
レストラン アレイでは、箱根の大自然を眺めながらおいしい料理を頂けます。本当においしいからおすすめ。レストランはチケットを買わずに入れるので、お食事だけでも大丈夫です。
今回の注文は、妻が「冬のワンプレートランチ」(2,800円 [税込])、僕が「カジュアルランチセット – 粗挽きハンバーグ デミグラスソース」(2,900円 [税込])。





カフェ チューン
今回は気づいたら2時間も続けて鑑賞していました。見ている最中は夢中になって、時間のことなど全然気にしていなかったんです。
鑑賞が終わったらどっと疲れてしまって、カフェ チューンで一休み。ここで妻と感想を語り合いながら、もう一度見たい作品を振り返りました。


おかわり鑑賞をして帰ろう
満場一致で、冒頭の〈Liminal Air Space-Time〉と、最後の〈PixCell〉を再び鑑賞して帰ろうとなりました。もう一度じっくり見たかった。
来館したときは割と人が少なくて閑散としていたのですが、このときは人が増え始めていました。それでも人は流れていくので、頃合いを見計らって写真を撮ったり、ゆらゆら揺れている布をぼんやりと眺めたり。
そうしているうちに帰らなければならない時間となりました。いつもなら外の森も散策するのですが、さすがに風が強くて寒すぎたので断念。
そのまま車に乗り込み、さっきまで見ていた光景を反芻しながら、横浜に向けて走り始めました。


箱根の大自然の中に佇む美術館。展示もさながら、その建物も美しい。お気に入りすぎて年に何回も訪れています。







