映画のワンシーンのように。
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紅葉を求めて奥日光を旅する
「そういえば、今年は紅葉を見に行ってないね」
秋が深まってきた11月上旬の週末、ふとそんなことが脳裏によぎりました。紅葉を目的に訪れたはずの美ヶ原高原はすっかり冬になっていたし、紅く染まった山々を見ることができなかったのです。
11月上旬ならまだまだきれいな場所もあるはずです。とはいえ、最有力候補だった磐梯山スカイラインもすっかり冬景色になってしまったようで。紅葉シーズンなんて一瞬で過ぎ去ってしまいます。
せっかくなら近場ではなく、少し遠出したい。東京から日帰りできそうな距離感で、紅葉が美しいところを旅したい——となると、日光しかないでしょう。中禅寺湖周辺でゆったりとした時間を過ごしながら、紅葉も楽しもうという算段です。
さて、今回の旅には〈FUJIFILM X-T4 + Tokina atx-m 33mm F1.4 X〉を携えて行きました。目の前の景色をエモーショナルに切り取ってくれるカメラと、ふんわりと柔らかい表現ができるレンズです。
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さらに、今回は光を拡散してもっと柔らかい表現ができるフィルター「ブラックミスト」を装着しました。ブラックミストにはNo.1とNo.05があり、No.1のソフト効果を半分にしたものがNo.05となっています。
本記事は全編にわたって「ブラックミストNo.05」を装着し撮影しています。ふんわりと広がる光の柔らかさに着目してみてくださいね。写真は編集しておらず、すべてJPEG撮って出しです。
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メーカーより商品を無償で提供いただき、記事を執筆しています。記事の内容は全く指示を受けていないので、僕が使ってみた率直な感想を記載しています。
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東北道の渋滞を越えて中禅寺湖へ
ETCの休日3割引が復活した最初の週末ということもあり、東北道は川口から大渋滞で。朝から出発したのに、中禅寺湖に着く頃には日が傾きはじめていました。
とはいえ、日光道は美しい紅葉の並木道となっており、走っているだけでも心が穏やかになっていくのがわかりました。車は高速を降り、一路いろは坂方面へ。
奥日光に抜けるのに登るのが「いろは坂」です。第一と第二の2つのいろは坂があって、それぞれが下りと上り方向の一方通行となっています。
何もなければ15分くらいで登り切れる道なのに、紅葉の時期は渋滞で2時間くらいかかることもあるらしく、戦々恐々としていました。しかし、実際に訪れてみると全く渋滞していなくて、スムーズに登ることができました。
きっと時期的な問題で、紅葉が色褪せてきたから訪れる人が少なくなったのかもしれません。そうはいっても、まだまだきれいなところはたくさんありました。
湖畔の駐車場へ
中禅寺湖に訪れたときは、いつも湖畔の歌ヶ浜駐車場に車を止めています。ここからの夕日がきれいなんですが、今日はまだそんな時間ではありません。
9月の週末に訪れたときには、きれいな夕焼けを見ることができました。そのときはまだ緑深かった男体山も、すっかり冬の景色になっていました。
旧英国大使館・イタリア大使館別荘記念公園へ
明治中頃から昭和初期にかけて、中禅寺湖畔には各国の大使館をはじめ多くの外国人別荘が建てられ、国際避暑地としてにぎわいました。
湖畔の駐車場から歩くこと15分ほど。旧英国大使館別荘と旧イタリア大使館別荘が並んでいます。特に旧イタリア大使館別荘は1997年まで実際に使われていたとのことで、歴代の大使が宿泊していたのです。
現在はどちらも使われておらず、公園として整備され、自由に散策することができます。建物の中は、旧英国大使館・イタリア大使館の共通券(300円)を購入すれば見学することができます(それぞれ200円で見学することもできます)。
→ 英国大使館別荘記念公園|日光自然博物館
→ イタリア大使館別荘記念公園|日光自然博物館
建物の前には桟橋も
大使がいつでもボートに乗り込んで中禅寺湖に漕ぎ出すことができるように、建物の前には桟橋が整備されています。こちらも開放されていて、写真を撮るのはうってつけの場所でした。
ちょうどこのときは光が傾きはじめた時間帯。空から降り注ぐ光と中禅寺湖に反射した光が桟橋を照らします。少し逆光で撮ってみると、映画のワンシーンのような感動的な写真が。ブラックミストによって光が拡散された結果です。
また、桟橋の先端に立つと、中禅寺湖と男体山の美しいコントラストを望むことができます。歴代の大使はこの美しい景色に心を落ち着かせていたのだなあ。
のんびり歩いて、歌ヶ浜駐車場に戻ってきました。まともに防寒対策もしないまま寒空の下にずっといたので、すっかり体は冷え切っています。車に乗って暖を取ります。
湯葉そばを頂いて温まる
車で10分くらい移動して竜頭の滝にやってきました。紅葉はすっかり散ってしまっていますが、ここに来たのは湯葉そばが目的なのです。もう16時頃になってしまいましたが、お昼ご飯を頂きます。
初めて頂いたのは1年以上前のことですが、たっぷりの湯葉と山菜が乗っている温かい蕎麦なんです。優しい味に心も体も温まります。さっきまで寒空の下を歩いていたので、より一層おいしく感じられました。
旅の終わり
さて、湯葉そばを頂いていると夕暮れの時間帯に。もう少し戦場ヶ原の方まで足を伸ばしてみようと思いましたが、気温も下がる一方です。このあたりで旅を終わらせましょうかね。
そうそう、せっかく栃木県まで来たんだし、宇都宮で餃子を食べて帰りましょう。湖畔でゆったりとした時間を過ごし、美しい景色も満喫して、美味しいものもたくさん食べて帰ると。最高の週末の過ごし方だったなあ。
ブラックミストNo.05でふんわりと広がる光を
繰り返しになりますが、本記事は全編にわたって「ブラックミストNo.05」を装着し撮影しています。入射光が多くない場面では普通の写真ですが、コントラストの高い場面だと光源がふんわりと広がります。
旅の中でも付けたり外したりする必要はなく、付けっぱなしでOKでした。普段の写真にちょっとだけスパイスを加えられる、とてもいいフィルターです。
撮影機材
本記事の撮影機材は以下のとおり。カメラとレンズに関しては、当ブログの関連記事一覧にリンクしています。