Eyefi亡き今、ワイヤレス転送難民はどうすればいいのか? 僕の写真取り込みフローがどう変わったか実例をレポート。

カメラで撮影した写真をすべてワイヤレスで転送してしまおうというコンセプトで、その界隈では一世を風靡したEyefi(Eye-Fi)。昨年の秋から徐々にEOL(End of Life)を進め、現在では公式サイトも閉鎖されてしまいました。

当ブログでは過去何回かEyefiのEOLに関する記事を書いてきましたが、未だに結構なアクセスがあったりシェアして頂いていることが多いのです。そんなワイヤレス転送難民の方々はこの先どのツールを使っていけばいいのか、今回はそんな視点でお届けします。

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Eyefiのサービス終了を時系列順に追ってみる

Eyefi(正確にはEye-Fi旧製品群)のサービス終了に関して、当ブログではこれまで何本か記事を投稿してきました。今回の本題に入る前に、時系列順で整理しておきましょう。

2016年7月:旧製品群のサービス終了のアナウンス

まず、サービス終了の第1報のメールが配信されたのが2016年7月。

Eyefiの旧製品が9月16日から使えなくなるみたい。旧製品のユーザーは現行製品への移行が必要。 | starnote*
Wi-Fi機能のついていないカメラでも撮影した画像のWi-Fi転送を可能にするSDカード、Eyefi(アイファイ)。僕が使っているのは旧世代の製品である「Eye-Fi Pro X2」なのだが、これを含む旧製品群が2016年9月16日以降は使えなくなる。 2017年8月6日追記: この記事は執筆から1年以上が経過し、情報が古くなってきました。これまでの経緯や新たな移行先などをこちらの記事にまとめています。もしよかったらご覧になってくださいね。 終了のお知らせが届いた 僕が知ったのは今日送られてきたEyefiからのメール(Webで公開されてます)で、まさに寝耳に水だった。もっと早くから言われていたのかもしれないけど。 2016年9月16日には、対象製品が利用している主要サービスの一部が停止されることになっておりますので、それまでに全てのお客様には製品の使用をやめていただきますようお願いいたします。 提供されているサービスが終了するだけなので、Eye-Fiカード自体は引き続き使うことができる。だからiPhone・Androidスマホへのダイレクトモードでの転送は引き続き利用可能。(ただし、これもOSのバージョンアップなどでアプリが使えなくなる可能性がある)。 しかしながら、Eye-FiカードからMacやWindows PCに写真を転送するときに使われるアプリ「Eye-Fi Center」は終了してしまうので、こちらを使っている人は転送機能を含めて全く使えなくなってしまう。 要するに、Eye-Fi旧製品群を使ってMac・PCに写真を転送している人は素直に諦めてください、ということだろう。こんなにあっけなく終わっちゃうものなんだ。 旧製品群の見分け方 Eyefiは現行製品「Eyefi Mobi」シリーズへの移行とほぼ同時にロゴを変更しているので、見分けるのは容易だ。以下の画像では上が旧製品、下が現行。 2016年9月16日以降は旧ロゴのついた製品がすべて使えなくなる(一部例外あり:Eyefi Mobiにリニューアルしたばかりの頃はまだ旧ロゴだった)。 現行製品への移行が必要 終了してしまうものはどうしようもないので、これからも使い続けたい場合は現行製品である「Eyefi Mobi」シリーズへの移行が必要だ。現行製品のラインナップは標準モデルとProモデルの2ライン。

当時は旧製品群のサポートが打ち切られるだけで、次の世代の開発は進められているものだと思っていました。そのため、上の記事では現行製品への移行を勧めていますが、現時点ではあまりオススメしません。

というのも、ワイヤレス転送の要となるPC側のEyefiアプリが、リコー率いるKeenaiに譲渡されました。しかし、最近のリコーの業績に関するニュースを見ていると、僕はこのKeenaiも終了してもおかしくないような状況だと考えています。

このアプリが終了してしまうと、新製品群と言えども問答無用で使用不可になってしまいます。だから新製品群への移行というのも手放しでオススメできる選択肢とは言いがたい状況になってきました。

2016年8月:東芝FlashAirがEyefi連動機能の搭載を発表

2016年8月には、Eyefiとライバル関係にあると思われていた東芝FlashAirが、Eyefiの技術を取り入れると発表。FlashAirの弱点だった「カメラの自動電源オフによる転送の停止」を補うべく、Eyefi連動機能を新世代FlashAirに搭載するとリリースが出されました。

まさかの展開。東芝のWi-Fi搭載SDカード「FlashAir」がEyefiと連携へ! | starnote*
Eyefi旧製品群のサポートが打ち切られ、転送機能を含めたすべての機能が使えなくなってしまうというニュースが駆け巡ってから約1か月半。 ここへ来てまさかの展開となるようだ。これまでEyefiとライバル関係にあると思われていた東芝の「FlashAir」がなんとEyefiと連携してしまうという事態に。EyefiからFlashAirに乗り換える人もいる中でこれは朗報だろう。 2017年8月6日追記: この記事は執筆から1年近くが経過し、情報が古くなってきました。これまでの経緯や新たな移行先などをこちらの記事にまとめています。もしよかったらご覧になってくださいね。 Eyefi対応は2本柱 プレスリリースによると、今回のEyefi連携は2本柱だ。一つはカメラとFlashAirカード間の「Eyefi Connected」に対応すること。もう一つはEyefi MobiアプリのFlashAirへの解放だ。 Eyefi Connected対応のFlashAirカードが発売 …と言われてもなんのこっちゃ分からないので、ちょっと整理してみよう。 Eyefi Connectedとは プレスリリースより引用。 Eyefi Connected機能は、カメラからSDメモリカードを制御することができるカメラ連携機能で、キヤノンやニコン、ソニーなどの10社以上300機種以上のデジタルカメラで対応しています。SDメモリカードの無線のオン・オフをカメラ側で設定することや、無線通信と連動したカメラの電源制御が可能で、データ転送中の電源停止を防ぐことができます。 つまり、Eyefi ConnectedとはカメラとSDカード間の連携機能のことだ。僕が使っているソニーのNEX-7を例に取ると、Eyefiカードを挿入すると専用のメニューが出てきたり転送中のアイコンが出てきたりする。このような機能はこれまでEyefiでしか使えなかったが、新しいFlashAirでも同じように使えるようになるということだ。 新しいカードが発売される FlashAirへのEyefi Connectedの搭載はソフト的なアップデートでは対応できないみたいで、対応した新しいカードが2016年度中にリリースされる予定。早く発売して欲しい。 Eyefi MobiアプリがFlashAirへ解放!

ちなみに、この時点でもEyefi社の解散までは発表されていない状況だったので、驚きを持ってこのニュースをお伝えしました。今振り返ってみると、EOLの一環としての技術移転だったのかなーと思っています。

2016年9月:旧製品群の延命措置が図られることに

2016年9月には、サービス終了する旧製品群の延命措置が図られることになりました。

Eyefi旧製品のサポートが終了。ただし延命措置があるのでMac/PCへの転送機能だけは継続して利用可能。 | starnote*
9月16日で使えなくなってしまったEyefi旧製品群。最近では東芝FlashAirがEyefiの技術を取り入れる発表があるなど、何かと話題になることが多かった。 で、サポートが終了し一切使えなくなってしまうと思われていたこのEyefi旧製品群だが、最低限の転送機能だけは延命措置が図られることに。そこでこの記事ではMac版の設定方法などをまとめてみたい。Windowsの方にも参考程度にはなるかもしれません。 → Eyefi終焉の経緯などについてはGIZMODOに詳しく書いてあります。興味のある方はこちらから。 2017年8月6日追記: この記事は執筆から1年近くが経過し、情報が古くなってきました。特にEyefi公式サイトの閉鎖により、延命アプリのダウンロードもできなくなっています。これまでの経緯や新たな移行先などをこちらの記事にまとめていますので、もしよかったらご覧になってくださいね。 以下、元の記事を掲載しています。延命アプリのダウンロードはできませんので、参考程度に留めて頂きますようお願いします。 Eye-Fi Centerの継続利用は不可 これまでMacやWindows PCに写真を転送するのに使っていたアプリ「Eye-Fi Center」はもう使えなくなっており、新しいアプリ「Eye-Fi X2 Utility」をインストールする必要がある。 ただし、この新アプリはMac/PCへの転送機能だけに機能を絞っている。これまでEye-Fi Center経由で行っていたFlickrやEvernoteへのアップロードなどは一切できない。まあ、延命してくれただけでも御の字ということで。 Eye-Fi Centerをアンインストール 継続利用は不可なので、新アプリをダウンロードする前に旧アプリ「Eye-Fi Center」をアンインストールしておこう。 Macの場合 アプリケーション > Eye-Fiフォルダ内に「Eye-Fi Center」「Eye-Fi Helper」の2つのアプリが入っているので、Eye-Fiフォルダごとゴミ箱に入れるだけでOK。 このフォルダをゴミ箱に入れます。 Windowsの場合 おそらく通常のアプリと同じように「プログラムのアンインストール」からできると思う(未確認)。Windows 10の場合はこんな感じかな。 →

それまでPCへの転送に使われてきた「Eye-Fi Center」に代わって新たなソフト「Eyefi X2 Utility」が開発され、最低限の転送機能に絞って延命措置がとられました。

現在:公式サイト閉鎖により延命措置も利用不可に

しかし現在では、Eyefi公式サイトが閉鎖したことにより、この「Eyefi X2 Utility」もダウンロードすることが不可能に。Eyefi旧製品群はもはやただのSDカードと化してしまっています。

と、これがEyefi旧製品群のサービス終了の経緯です。そもそも「Eye-Fi Center」でサーバーとのやりとりが必要な仕様にしていたことが、Eyefi社解散後のサービス継続をできなくなった元凶のような気がしますが、終わっちゃったものは嘆いても仕方がない。

じゃあ今はどうしてるの?というのが、ここからの話。

僕の写真取り込みフローがどう変わったか

Eyefi亡き今、ミラーレス一眼で撮影した写真を僕がどのようなフローで処理しているのか、ここからは1つの事例としてご紹介していきたいと思います。

Eyefiが現役だったとき

Eyefiが現役だった時代には、このような記事を書きました。

iCloudフォトライブラリを中心に据えた写真管理 〜iPhoneとMacとミラーレスと〜

この記事の中では、ミラーレス一眼「NEX-7」からEyefiを使ってMac内のフォルダに写真を転送し、Lightroomの自動読み込み設定をオンにすることで、カメラからLightroomへのフローを自動化していました。

図にするとこんな感じ。

nex7-to-mac

NEX-7に装着したEyefiからMac内のフォルダに転送し、

eyefi-to-lightroom

Lightroomの自動読み込み機能を使って、そのフォルダにインポートされた写真を読み込んでいました。しかしEyefi亡き今、この方法はもう使えません。完全自動で便利だったんだけどなぁ。

現在の取り込みフロー

上の記事を書いて1年以上が経過し、僕の環境も大きく変わりました。メインマシンをiMacからMacBook Proに入れ替え、さらに10.5インチiPad Proを購入。これまでよりモバイル指向な環境を構築しています。

さらに、iPhoneやiPadではiOS 10からOSレベルでRAW画像の取り扱いに対応した上に、最近進化が著しい「Lightroom Mobile」の存在もあります。

つまり、最近のRAW現像のトレンドは「iOSやAndroidデバイスを使ったモバイルでの現像」へと変化しているのです。

lightning-sd

このような背景の下、最近僕がよく使っているのは「Lightning – SDカードカメラリーダー」。Apple純正のiOSデバイス向けSDカードリーダーで、USB 3.0相当の高速転送が可能。1枚数十MBにもなるRAW画像もすばやく読み込んでくれます。

(本当はここにAmazonへのリンクを貼りたいところですが、このSDカードリーダーにはUSB 3.0に対応していない旧製品があり、Amazonマーケットプレイスで旧製品を新製品だと偽って送りつけてくる詐欺が横行しているようです。ご購入の際はApple Storeからどうぞ。)

with-ipad

このように10.5インチiPad Proに接続し、RAW画像を一旦カメラロール内に読み込みます。その後Lightroom Mobileを起動して読み込み、一通りの現像作業を行います。ここまでiPadだけで完結できる作業です。

ipad

さらに、Mac側でLightroomを起動すると、iPadに読み込んだRAW画像がそのまま同期されます。しかも、Lightroomの特徴である非破壊編集も備えていて、編集内容はLightroom ⇆ Lightroom Mobile間で同期してくれます。

mac

また、ちょっとした外出などのiPadを持ち歩いていないときには、iPhoneにSDカードリーダーを接続し、同じフローで取り込んでいます。

iphone-sd

Lightroom Mobileでは、iPhone ⇆ iPad間でも同期してくれるので、取り込むデバイスの違いを気にする必要がありません。もちろん、iPadで取り込みだけを行っておいて、移動中にiPhoneで現像したりとかもできます。このあたりはかなり柔軟なサービスです。というか、数年かけてやっと安定してきたなぁというのが個人的な印象。

むしろEyefi時代よりも利便性が向上

このように、Lightroom Mobileは素晴らしいサービスで、Eyefiの代替、もしくはそれ以上になり得るものだと感じています。

しかし、Eyefiのように、Macへの取り込みを完全自動化できるわけではないです。でも「取り込んだ後」に着目してみると、Eyefiを使っていたときより利便性が確実に向上しています。

例えば、一眼で撮影したその場で現像して、Instagramにアップしたり、ブログを書いたり、というようなことが大変お手軽にできてしまいます。だってiPhoneかiPadが1台あれば済む話ですからね。一旦Macに取り込むようなフローにしていると、「その場で行う」というのはなかなか敷居が高いものです。

ただし、Lightroom Mobileの同期機能を使うにはAdobe Creative Cloudへの加入が必要です。僕はすべてのアプリが使えるフルプランを契約していますが、写真だけでいいよ!という方には「Photoshop」と「Lightroom」がセットになった「フォトプラン」が大変オススメ。

月々1,000円弱でこれら2つのアプリが使い放題になります。もちろんLightroom Mobileとの同期も使えますよ。たまにAmazonでセールになるので、急ぎじゃない方は待ってみるのもアリかも。

第4世代FlashAirという選択肢

このように、僕は取り込みフローをがらっと変えてしまいましたが、あまり変えたくないという方もいるはずです。そのような方には、Eyefi連動機能を搭載した第4世代FlashAir「W-04」を一応オススメしておきますね。

しかし、いくら「Eyefi連動機能」といっても、FlashAirに採用されたのは電源周りのものだけです。つまりすべての写真をPCにプッシュ送信するというEyefiのコンセプトまでは受け継がれていません。

ただ、FlashAirとKeenaiアプリを組み合わせた場合にだけ、Eyefiっぽい全転送が実現しています。これは、プル型のFlashAirに対して、Keenaiアプリ側から1枚ずつ引き出しているだけなので、もし仮にKeenaiが終了してしまうとこのような全転送はできなくなってしまいます。

そのあたりのリスクを頭に置いた上で選択するなら止めはしませんが、現在のトレンドはモバイルだということを付け加えておきますね。

まとめ

さて、一時はどうなることかと危惧していたEyefi旧製品群のサービス終了ですが、意外と何とかなったなぁというのが正直な感想です。特に、1台のiPhone/iPadだけでRAW画像の現像まで完結してしまうのは感動モノなので、ぜひ一度味わってみて欲しいと思っています。

もちろん、Lightroom MobileはAndroidデバイスでも利用できます。Android版は最近大幅なアップデートが行われたようですので、これを機に取り込みフローを変えてみるというのもいいかもしれませんね。

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2 Comments

  1. 過去のブログ内で、できくなって痛いと述べられていた「ジオタグ」に対しては、どのように対処されておられますか?何か便利な解決策を見つけておられるようなら、教えていただければと思うのですが。

    • Mikémelo Reply

      こんにちは。コメントありがとうございます。

      端的に言うと、ジオタグはもう諦めました。

      ミラーレス一眼で撮影しているときは、大抵同じ場所あるいは同じ行程の中でiPhoneでも撮影しているものです。iPhoneで撮影した写真にはジオタグがつきますよね。

      で、僕はミラーレスで撮った写真もiPhoneで撮った写真も、どちらもiCloudフォトライブラリで一括管理しているのですが、モーメント表示にしたときに「ジオタグが埋め込まれていないはずのミラーレスで撮った写真」も、同じ1つの行程としてまとめて表示されるんですよ。

      なので、ジオタグは諦めたというか、無いなら無いでも僕の使い方ではあまり支障が無かったです。もちろんあるに越したことはないですけどね。

      ただし、ミラーレスの写真にジオタグが埋め込まれるわけではないので、マップ表示したときには出現しません。あくまでもモーメント表示のときだけですね。

      今はこんな感じです。

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