急遽レンタカーを手配しました。
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X-T4でめぐる、久しぶりの長崎
2月上旬のとある週末、実家に用事があり長崎に行く機会がありました。金曜日に休暇を入れて、金土日と2泊3日で行くことに。たくさん写真を撮ってきたので、4回に分けて記事にしました。
第1回は飛行機に乗って長崎空港に降り立つまで、第2回はそれ以降の1日目の写真、第3回は地元で食べたくなる味についてお届けしました。今回は最終回、3日目の写真です。
→ X-T4でめぐる、久しぶりの長崎〈その1〉
→ X-T4でめぐる、久しぶりの長崎〈その2〉
→ X-T4でめぐる、久しぶりの長崎〈その3〉
東京にも長崎にも「まん延防止等重点措置」が発令されており、感染者が急増している状況での旅でした。実家の両親に感染させたら大変なので、PCR検査で陰性を確認してから行きました。もちろん、三密を避けながら慎重に行動したのは言うまでもありません。
X-T4と純正ズームレンズで
今回の機材は、〈FUJIFILM X-T4 + FUJINON XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS〉です。旅行では何かと便利なズームレンズ。フルサイズ換算で焦点距離27〜83mmと、使いやすい画角のレンズです。
→ 〈FUJINON XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS〉で撮った写真を使っている記事一覧へ
急遽レンタカーを調達
長崎にはまん延防止等重点措置が適用されていたタイミングだったので、観光施設がどこも閉まっていました。市内で観光もできないので暇を持て余していたことと、まん防の主旨を汲んで密を避けながら行動することからも、急遽前日にレンタカーを予約しました。
朝からホテルをチェックアウトして、路面電車で長崎駅前まで移動し、駅前のレンタカー屋さんに到着したのが10時頃。8時間プランで借りて、18時前に返却し、駅前からバスで空港に移動する計画です。
特に車種は指定しませんでしたが、割り当てられたのは現行トヨタ・ヤリス。色やホイールなど、一目でレンタカーだと分かるような見た目…!(羽田まで乗ってきたCX-5が恋しくなっていました)
いざ、長崎ドライブへ?
レンタカーを借りたあと少しだけ実家に寄り、ドライブのスタートは12時頃。お腹が減ったので、まずは昼食に行きましょう。野母崎(という長崎半島の先端の方)に気になっていたカフェがあったので行ってみましたが、混み合っていて座る場所がなく断念。
結局そのまま中心部まで戻ってきて、長崎駅ビル(アミュプラザ長崎)の中にあるレストラン街で食事をとることに。ここ美味しいお店が集まっていて好きなんです。入ったのは「うまや」さん。チキン南蛮と牛たん麦とろろ定食をいただきました。美味しくてリピート確定です。
→ うまや長崎店
余談ですが、首都圏に住んでいると距離感がバグっているので、こうして地方都市を車で回るとそのコンパクトさが魅力的に感じます。長崎市中心部と野母崎を往復して1時間くらいですからね。
川崎の自宅からだと、銀座に買い物に行くとか、気まぐれで代官山の蔦屋書店に行くとか、その程度の気軽な移動で片道1時間かかります。こんな認識なので、長崎のコンパクトさがいいなーと思った次第。
鍋冠山から市内を眺める
さて、お腹いっぱいになりました。
気を取り直してドライブ再開。といっても、まん防でどこも閉まっているので、展望台に行くくらいしか思いつかなかった。とりあえずやってきたのは「鍋冠山展望台」。車がないと行きにくい場所なので、レンタカーを借りていてちょうどよかったです。
この展望台に立つと、長崎の入り江の深さがよく分かります。これが天然の堤防となり、穏やかな海で貿易や造船が栄えた歴史にも頷けます。でも、時代の流れで造船は廃れてきており、三菱重工の大きな造船所は売却が決まってしまいました……
また、長崎が山の上まで住宅街が広がる特殊な街だということも、ここからの景色を印象付ける一因となっていて。リアス式海岸の一部分なので平地がほとんどなく、大半は山の斜面を切り開いて街が形成されています。
式見かまぼこを求めて
長崎は周りを海に囲まれているので、新鮮な魚がたくさん獲れます。そのため、刺身や寿司が美味しいのはもちろん(個人的には生魚が苦手でその恩恵は享受できていない……)、練り物も盛んなんです。
スーパーに行くといろんな種類のかまぼこが売られていて、他の地方の人ならびっくりするんじゃないかな。少なくとも、川崎のスーパーに長崎ほど練り物が並んでいるのは見たことがありません。そのくらい、練り物は日常生活と近しい位置にいます。
このあとどうしようか考えたときに、観光施設は全て閉まっているし、ひたすら食べ物を求めて移動するしかないなと。レンタカーを借りているので、せっかくなら車がないと行きにくい場所がいい——それなら「式見かまぼこ」がいいんじゃないか、と思い至りました。
式見とは長崎の地名で、長崎魚市がすぐ近くにあります。毎朝新鮮な魚が運ばれてくる魚市なので、その近くで作られるかまぼこも当然のごとく美味しい。せっかく長崎に来たのだから、美味しい練り物は食べておこうと。
で、30分ほど車を走らせて式見地区にある「船本かまぼこ」さんを訪れたのですが、まさかのお休み。日曜はやってないのだろうか……次回の宿題ですね…
やることないので稲佐山へ
観光のできる施設はどこも閉まっていて本当にやることがないし、寒くて散歩するのも気が重いので、稲佐山の中腹駐車場で作戦を練ることに。
稲佐山の展望台は昼も夜も景色がきれいですが、このときは展望台に登る術が全て封じられていました。普段なら、麓からロープウェイ、中腹駐車場からスロープカー、山頂駐車場まで車で行く、という3つの選択肢がありますが、どれも閉鎖。
まあ、強いて言うなら「中腹駐車場から山頂まで徒歩で登る」という選択肢もありますが、山道を20〜30分かけて登るので全く気楽ではありません。運動したいならいいけれど、少なくとも観光できた人は絶対しないかな、という選択。
しかし、このときはそれが唯一の選択肢だったわけで。時間もあるし、ちょうど中腹駐車場にいるし、いっちょ登っときますか。歩いて登るの十数年ぶりですよ。
ずーっと向こうの方まで海の上に光芒が続いていました。雲の動きに合わせて、刻一刻と形が変わっていきます。これはいいものを見れました。登ってきてよかった!
山頂に到着
さて、やっと標高333mの山頂です。のんびり写真を撮りながら登ってきたので、30分くらいかかりました。その間にすれ違ったのは2組。ということは、山頂は閑散としているだろうなーと思っていたけれど、本当に貸切状態でした。昼間でこんなに誰もいないの、普段なら絶対にないですよ。
まん防適用中ということで、全ての”文化的な”経路が封鎖されていた稲佐山山頂。密を避ける目的は重々承知しつつ、唯一の経路で決して密にならない「徒歩」を選んだ結果、誰もいない山頂を独占することができました。
展望台に上りました。長崎の街並みを一望することができ、山の上まで家々が連なっているのがよくわかりますね。
そろそろ帰ります
長崎空港行きの高速バスの最終は18時すぎ。普段はもう少し遅くまでありますが、昨今の情勢を踏まえて減便されているんです。だから、18時前にはレンタカーを返却してバスターミナルに向かわないといけません。
そして、このとき既に17時を10分ほど回っていました。だからそろそろ出ないと本当に帰れなくなります。久しぶりの故郷を離れるのは何とも形容しがたい寂しさがありますが、またいつでも訪れることができるので、今回はこのあたりで終わりにしましょう。
煌々と輝く満天の夜景を、上空から
復路は、長崎21:05発→羽田22:45着のソラシドエア38便に搭乗しました。帰りはゆっくりシートを倒して乗りたかったので、いちばん後ろの席を押さえていました。でも、お客さんは20人もいるかいないか、というくらいの閑散具合。
この日は天気がよく、煌々と輝く満天の夜景を上空から楽しむことができる、絶好の空旅日和でした。夜景が見えるのは左側の席でしたが、僕らは右側に座っていたので、首を伸ばしてがんばっていました。すると、CAさんから左側に座ってもいいと言われ、お言葉に甘えて移動しました。
で、そのときの満天の夜景がこちら。カメラは上の棚にしまっていたのでiPhoneでの撮影ですが、大阪〜奈良の上空を飛行中の写真です。
もちろんこのときだけじゃなくて、羽田に着くまでずっときれいな夜景が広がっていました。あのへん名古屋かな?江の島あった!横浜のランドマークタワーだ!あれベイブリッジじゃん!と興奮気味に眺めていたら、気づいたら羽田でした。
旅の終わり
実家に寄りながら、幻想的なランタンを目に焼き付け、美味しいものをたくさん食べた2泊3日の長崎旅。あまり観光らしいことはできませんでしたが、これはこれで楽しかったです。
再び訪れる機会は否が応でもあるので、そのときは長崎の歴史に触れつつ、観光らしいことができればいいと思っています。首都圏に住んでいる者だからこそ分かる「長崎のよさ」は必ずあると思うし、受け継いでいくべき歴史もあります。
それを伝えるのがブロガーとしてできることなのかなと。まあ、あまり多くの人々に読まれているブログではないけど、ひとりでも多くの人に、むしろたったひとりにでも伝えられることができれば、僕が書く価値はあるのかなーと思います。
なので、次に長崎を訪れたときは、地元だからと侮ったりせず、しっかりと長崎の歴史とその重みに向き合いたい。そう思った旅の終わりでした。