そう思って生きてます。
この記事には広告が含まれています。
ここ数年、多くの会社で副業が許可される流れが盛り上がっています。これは個人のスキルを広げたり、新しい収入源を得たりする機会を作り出すものとして、積極的に受け入れられるべき社会構造の変化だと思っています。
しかし、「副業を行うこと」は本当に正しいことなのでしょうか? もちろん時間が余っていたらどんなことにチャレンジしてもいいと思います。けれども、しがない日本のサラリーマンの一員として申し上げると、しっかりとマネタイズできるほどの時間と労力を「副業」にかけられる余力、なくないですか?
だったらもう、本業を楽しみながらしっかりと伸ばし、既に確立された基盤を活用しながら収入を増やしていく方が、効率的に成果を上げられるのではないかと。僕はこう思います。
言いたいことはこれだけなので、あとは適当に掘り下げていきましょう。
もくじ
本業と副業の違いは「スタートライン」
副業を始める場合、多くの人がゼロからのスタートです。dodaの調査によると、副業の月収が1万円を超えている人は、副業を行っている人の約半数しかいないんです。つまり残りの半数は月に1万円も稼げていないと。(この調査、平均値はやたら高いのですが、稼ぎまくっている上位層が平均をかなり押し上げているのだと思います)
一方で、本業は既に収入の基盤があり、月に数十万〜数百万円を稼ぎ(もっと稼いでいる人もいるだろうけど)、それで十分生活が成り立っているじゃないですか。何が言いたいかと言うと、収入の足しにしたくて副業を始めたとしても、大して稼げないのであれば、その労力を本業に向けた方がいいと思うんです。
本業では既に経験やネットワークがあり、それを活用すれば評価や昇給を通じて収入を伸ばすことが可能です。努力が直接的に経済的成果に結びつきやすい環境と言えます。
また、本業で成果を出せば、企業内でのキャリアアップのチャンスが広がります。これにより、給与以外にも自己成長や新たな挑戦の場が得られる可能性が高まります。何か別のことに手を出すのは、その後でも遅くありません。焦って副業を始めるくらいなら、しっかりと本業に打ち込んだ方がいいと思うのです。
自分に合った「本業」を見つける重要性
こういうことを言うと、「本業が楽しくない」「自分に向いていないことを本業にしている」という声が聞こえてきそうです。いやいや、それは副業に打ち込む理由にはならなくて、楽しい仕事に転職すれば解決するのではないでしょうか。
人は所属する集団や環境によって評価が変わることがあります。求められるスキルや考え方が自身と合致していない場合、十分な能力を持っていても適切に評価されないことがあります。逆に、自分に合った職場環境であれば、そのスキルが重宝されることもあります。自分と会社が同じ方向を向いている必要があるんです。
もし現在の本業で能力が発揮できていないと感じるのであれば、それは職場が自分に合っていない可能性があります。この場合、副業に時間を割く前に、自分に合った職場を見つけることが先でしょう。環境が変わるだけで、同じ能力でも全く異なる評価を受ける可能性があるし、収入を大きく伸ばす機会だってあるはずです。
職場の選択は、キャリア形成において非常に重要な要素です。自分が得意とするスキルや価値観を活かせる環境を探し、そこでのびのびと働ける状況を作ることが、本業を伸ばす上での第一歩と言えます。
本業にやりがいを見つけられないのなら、まずは転職
「副業を始める理由は様々」とはいえ、本業にやりがいを見いだせないのであれば、副業ではなく、本業そのものを見直した方がいいです。繰り返しになるけども。
本業にやりがいを感じられない原因として、仕事内容が自分に合っていない、職場の人間関係がストレスになっている、企業文化が自身の価値観と合わないなどが挙げられます。このような問題を抱えたまま副業を始めても、根本的な不満は解消されません。
もし本業にやりがいを感じられないのであれば、転職を検討するのも一つの手です。新しい職場で自分に合った環境や仕事を見つけることで、心から達成感を得られる可能性があります。副業で埋め合わせをするよりも、本業そのものを楽しむ方が、長期的な満足度が確実に高まります。
副業の難しさについて
たとえ副業が「自分の好きなこと」だったとしても、それを収入に結びつけるのは簡単ではありません。副業を軌道に乗せるためには、価値を創造することに加えて、時間と収入のバランスを取る必要があります。
例えば、趣味で始めたものがビジネスになると、楽しいだけではなく、収益化やマーケティング、競争環境への適応、法務対応、ユーザーサポートなど、多くの課題に直面します。これにより、当初の「好き」という感情が負担に変わることも想像に難くありません。そのうえ、限られた副業の時間で、ここまで多方面に動くことは難しいですよ。
僕自身も副業——いつもは「趣味」と言ってますが、収入はあるので「副業」かな——で記事を書き、ブログやYahoo!ニュースに投稿していますが、その収入は本業と比べて非常に小さいものです。
そして、本業の方が収入を伸ばす機会も多いです。僕の場合は年2回の給与改定があり、日々の仕事をしっかりとこなすことで自ずと周囲の評価が上がり、その結果として収入も上がります。一方、副業は先の見えない孤独な試行錯誤が必要で、軌道に乗るまでに多くの時間がかかることが一般的です。
また、副業には予測不能なリスクも伴います。市場の変化や競合の台頭によって収入が減少するだけでなく、新たなスキルやサービスの調達が求められる場合もあります。もちろん本業だって会社という単位で見るとダメージを受けることもありますが、自分自身に直接的な影響は少ない。
だからこそ、本業でしっかりとした収入基盤を築き、精神的な余裕を持つ。その上でまだ余力があるのなら副業をする。これが最適解ですよ。
本業を楽しむために
僕自身、本業に楽しさを見つけることを大切にしています。本業は責任とやりがいを与えてくれるものであり、その中で成果を出すことで達成感を得る。僕の会社では「みちのりを楽しもう」とよく言われるのですが、いいスローガンだなと思っていて。
つまり、本業を楽しむためには、興味のある仕事を選んだ上で、自身のスキルを磨きながら、会社に対して収益を提供する。このサイクルがうまくはまれば仕事はきっと楽しいし、たとえ失敗したとしても、それを糧に次のステップを楽しめばいいのです。
さらに、本業の成果を活かして副業に挑戦する道もあります。本業で培ったスキルや人脈を基盤にすることで、副業をゼロから始めるよりもスムーズに成功へとつなげることが可能かもしれません。僕はまだこの域には達していないけれども、そういうことも見据えながら仕事をこなしている次第。
本業の価値を再認識しよう
まとめると、副業が盛り上がる中であっても、本業の価値を見失わないことが重要だということ。
本業は、収入の安定だけでなく、自己成長や社会的なつながりを提供してくれる場でもあります。副業が一般的になりつつある現代だからこそ、本業を活かし、自分のキャリアを充実させることの重要性を再認識したいところ。
本業を楽しみ、伸ばすことで得られる成果は、副業以上に大きな可能性を秘めているはずです。そのことを忘れずに、自分にとって最適なキャリアの形を模索していこうと思っています。