10年間も大学にいましたが、それも今日で終わり。
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今日で長い学生生活が終了
僕は6年制薬学部を卒業したあと4年間の博士課程に進学しました。合計で10年間も大学に通うことになるので、この選択をするときは相当迷いました。
そこで辻褄合わせのように編み出した考えが、「お金を投資するのと同じように、時間を投資する人がいたっていい」というアイデアです。これについては以前詳しく書きましたね。
研究が嫌いだけど博士課程に進学した話。割り切るのも大切でした。 – starnote*
→ 研究が嫌いだけど博士課程に進学した話。割り切るのも大切でした。
得たものや失ったものがたくさんありますが、得たものに関してはすでに手に入れているので放置で大丈夫でしょう。
問題は、「失ったものをこの先取り返すことができるか」「この先数十年間のトータルでプラスにできるか」ということです。
つまり、時間という投資は本日をもって完了したので、これからはどれほどの効果があったのか見極めながら、その効果を最大化させることに尽力すべきだと考えます。
そのために、これまで4年間の博士課程で得たものや失ったものを整理しておきたいと思います。
得たもの
得たもの一覧はこちらです。
- 博士(薬学)
- 論文を書くスキル
- 学会で発表するスキル
- 人脈
博士(薬学)
これを取るために4年間研究していました。日本ではなかなか重視する傾向にありませんが、海外では博士を持っている人への信頼が大きいと聞いています。
まだ博士を取って10日くらいなのでそんな場面に出くわしてないですが、これから日本も少しずつそうなっていくはずです。
論文を書くスキル
「論文を書く」といっても最初は全然イメージできませんでした。そのへんにわんさか湧いてる文章と何が違うんだろうと思ってた。
同じ「文章」なんだけど、論文とWebライティングでは書き方がまるで違います。確かに根幹は同じなのでブログ運営による互恵関係はありますが、論文は論文向けのトレーニングをしないと全く書けません。
これからも論文を書く可能性は十分にあるので、4年間の博士課程で培ってきたことを活かす場はあると思っています。
頭の中から文章を、絞り出せ。 – starnote*
学会で発表するスキル
人前で話すことに対する抵抗が全くなくなりました。スライドを作る技術も含めて、学会で発表するスキルは大きく上昇したのではないかと思います。
自分の研究をわかりやすく伝えるために、画力を鍛えよう。 – starnote*
人脈
共同研究や学会で培った人脈ももちろんですが、同じ研究室に所属して研究したメンバーの存在は大きいと思います。
博士課程の大学院生も数人いて、きっと彼らもそれなりのところに就職してキャリアを積み上げていくはずなので、数年経ったときに力強い人脈に化けている可能性は十分にあります。
どのような形で力になってもらえるか(あるいは自分が力になれるか)はまだ見当もつきませんが、いつかまたリンクさせることができたら素敵だよね。
失ったもの
逆に失ったものはこの2つ。
- 時間
- お金 —— 学費だけでなく、4年間の収入も含めて
時間
4年という時間は長いです。
だってもう一回大学に入り直すようなものですからね。失った時間は戻ってこないし、体が若返ることもないけれど、トータルでプラスにできればいいと思っています。
投資なので最初に痛みが伴うのは当然です。痛みの期間は今日で終わりなので、これからは着実に回収していきます。
お金
4年間の学費や生活費だけでなく、「大卒で就職していれば稼げたであろう」というお金も含まれています。ざっと見積もっても余裕で4ケタ万円に達しますよね。
お金に対してはあまり執着がないので、最悪の場合回収できなくてもいいかなと思ってます。
このくらいの感じで構えて、自分がおもしろいと思える仕事をしていた方が、結果的に入ってくるお金は多くなるんじゃないかなーと思います。
価値ある投資にできるかは、これからの自分にかかっている
あまり自分にプレッシャーをかけたくはないですが、自分にできることは「常に前に進み続ける」ことだと思います。なんか最近立ち止まってるなーと思ったら環境を変えちゃうのも手かもしれません。
だからこんな感じで、後ろを振り返らずに前しか見ない。そうやってこれからも進んでいきます。