薬学系博士課程に通う大学院生の就活のリアル。

博士課程に在籍している人の就活の情報って、驚くほどネット上に転がってません。

博士課程の選考スケジュールは経団連の協定の影響を受けないので、企業によってバラバラ。しかも、このスケジュールにはリクナビやマイナビなどの大手就活サイトも対応していないため、能動的に情報を集める必要があります。

だから、僕がこれまで手探りでやってきたことを、ある程度体系化しようと思いました。今回は「薬学系博士課程に通う大学院生の就活」の概要について。

就活してました

ブログには初めて書きますね。

そうです。ダサいダサい黒無地のリクルートスーツを着て、就活生だということを無駄にアピールしながら、東京や大阪を歩き回る。たまに同じような格好の人とすれ違うと、何とも言えない一体感を抱くことができます。

今回はできるだけ「コスパのいい就活」というのを心掛けました。基本的に交通費の出ない説明会には行かないということです。特に僕は九州からの参加となるので、東京まで往復するとなると3万円かかります。高頻度に行ってたら破産してしまうよ。

なので、交通費に見合うリターンを得られると判断したときだけ、自腹を切って東京まで向かいました。交通費を支給してくれる選考には躊躇なく行けるんですけどね…。


薬学系の博士課程に通う大学院生の進路

そもそも、博士課程の大学院生の進路とは?

  • 大学教員としてアカデミアに残る
  • ポスドクとして研究を続ける
  • 企業や官公庁に就職する

という3つのルートが考えられます。

いずれにせよ、博士課程では研究を行うのが仕事なので、そのスキルを生かすことのできる職に就くのが、最もストレートな進路でしょう。

ここで言う「研究」とは、実験を行ってデータを集めるスキルだけではありません。

仮説を立てて検証する上でPDCAを回したり、英語で論文を書いたりするようなスキルも、広い意味で「研究」に含まれます。

7か月かけて無事に論文が採択されたので、その経緯を振り返りつつ、ブログと論文の関係性について考えてみた。

ただ、大学教員のポストは限られているし、ポスドクとして研究を続けるためには業績を上げておかないといけない。なので、「企業や官公庁に就職する」というルートを選択する人が、いちばん多いんじゃないかな。(きちんと統計を取ったわけではないです)

かく言う僕も、製薬企業の研究職を中心に就活していました。

だからといって、とりたてて研究が好きなわけではなく、「博士課程の先の進路として普通な気がしたから」という、ふんわりした動機です。

でも、書類選考ではある程度ごまかせても、「時間を忘れて研究に没頭するような人ではないこと」って面接で見破られてしまうんですよね。ブログを含め、研究以外のものに興味が向きがちな僕には、「研究に没頭する」というのは不可能な話です。

だから、研究に直接携わるわけではないけれど、これまで学んできたことを活かすことのできるような職に就くことにしました。ブログだけで食べていければ文句ないのですが、そういうわけにもいかないので。


早い企業は11月からスタート

僕は2019年3月修了見込みの学生です。論文は採択されているので、修了とPhDはほぼ確定しているような状況。

経団連の指針によると、2019年3月卒の学生の就活は2018年3月から解禁されますが、博士課程の場合はちょっと事情が異なります。

というのも、この経団連の指針の対象となるのは「学部生」と「修士課程の大学院生」だけなんです。だから博士課程は関係ない。

下の図には、一般的な「学部生・修士課程の学生における就活スケジュール」と「博士課程大学院生の就活スケジュール」の違いを示しています。

今回は、早いところだと2017年11月から説明会が始まり、12月の頭にはエントリーシートの提出を締め切る会社もありました。

その後、2018年2月中(学部生・修士課程の学生の就活が解禁される前)に博士の選考を終了する会社が続きます。また、完全に学部生と同じスケジュールで進める会社もありますね。

まとめるとこうなります。

  1. 【超先行型】2017年内に選考終了
  2. 【先行型】2018年2月までに選考終了
  3. 【並行型】2018年6月以降に選考終了

注意すべきなのは、学部生と異なるスケジュールで選考を行う【超先行型】【先行型】の企業です。

リクナビやマイナビなどの大手就活情報サイトは、学部生のスケジュールに合わせてオープンします。つまり、博士課程の大学院生の就活は、このような就活サイトのオープン前から始めなければなりません。

つまり、【超先行型】【先行型】の企業の情報は、能動的に企業の採用サイトに見に行く必要があります。

僕も、まさか11月からスタートする企業があるとはつゆ知らず、12月くらいから情報を追い始めました。スタートダッシュがちょっとだけ出遅れた感じですね。

しかも、「どの企業がどのようなスケジュールで募集をかけるか」というのは年によって異なるみたいです。だから前年の情報が全く参考にならなかったり。

要するに、修了の1年半前くらいからアンテナを張っておきましょうということですね。


選考フローは修士の大学院生と同じ

製薬企業の研究職における典型的な選考フローは、修士・博士に関係なくこんな感じで進みます。ちなみに、研究職の募集は修士以上(含6年制)とされていることが多いため、学部生は考慮に入れていません。

企業の採用サイトに登録(プレエントリー)

エントリーシートや研究概要を提出

テスト受験

書類選考

一次面接

最終面接

エントリーシートは作文の嵐です。僕の場合は、文章を書き殴るのは慣れているので、あまり苦ではありませんでした。ブログやっててよかったー。

また、テストはウェブテストやテストセンターなど、さまざまです。対策せずに初見で受けるのは危険すぎるので、必ずこのような本で傾向を掴んでから受験しましょう。

研究職の場合は「一次面接の次が最終面接」という企業が多かったです。研究分野にもよるかもしれませんが、書類選考の時点でかなり絞っているような印象を受けました。

僕は手当たり次第にエントリーシートを提出したわけではなく、内定を貰ったら絶対行きたい!と思える企業にだけエントリーしました。13社にエントリーして面接に呼んでもらえたのが9社なので、書類の通過率は7割程度でしょうか。

ただ、エントリーシートの内容については、ウェブ上で公開するのは控えます。

研究室向けにはまとめているので、情報としては存在します。しかし、著作権を含むコンプライアンス的な問題だったり、僕の個人情報が含まれていたりするので、ここでは公開しないという判断です。


博士課程の大学院生向けの合同説明会もあります

全く宣伝ではないですが、「アカリク」という修士・博士課程に在籍する大学院生向けの就活サイトがあります。

このサイトが主催で「博士・ポスドク対象キャリアフォーラム」というのをやるんです。まあ、要するに合同説明会ですね。

合説ってあまり乗り気じゃなかったんです。でもスケジュール的に、他の企業の面接(交通費出た)のついでで行けたので、参加してみました。

すると、思いがけない出会いがあるものですね。詳しくは書きませんが、特別選考のオファーを頂いた企業もあります。また、このようなイベントに参加することでモチベーションアップにもつながりました。

交通費との兼ね合いもありますが、行ってみても損はしないと思います。


最後に

まずは「薬学系博士課程に通う大学院生の就活」の総括からやってみました。もっと細かい話は、また別の記事にまとめたいと思っています。

博士課程で専門性を身につけてきたから就活なんて楽勝っしょ!と高をくくっていたら、全然そんなことなかったです。僕のスペックが低い説もあり得ますが、大変さは想定を大きく超えていました。

だから、できるだけ先人たちの知恵を借りて、早めに対策を立て始めた方がいい。この記事がその手助けになると幸いです。

続きはこちら

僕が就活に臨む上で大切にしていたスタンス。 – starnote*
ひとことで言うと「のめり込みすぎない」ということ。 就活は、人生における大きな転換点です。だから小さな可能性さえも取りこぼしたくなくて、必死になって会社説明会に行き、少しでも興味のある企業には片っ端からエントリーし、全力で取り繕って面接を受ける、ということをやりがち。 でも、そんなスタンスで取り組んでいると、いつか限界が来るのは明らかです。キャパオーバーで体調を崩してしまったり、精神的に参ってしまったり。 だから、少しだけ距離感を持って、冷静に就活に取り組んでみてもいいんじゃない? 前回の記事はこちらです。 この記事では「博士課程」からは少し離れて、僕個人として大切にしていたことを中心にまとめます。 要は「自分と企業とのマッチング」なのです これに尽きます。 その会社の社風と自分が合わなかったら、企業側だってそんな人を採用したいと思わないでしょう。もし仮に採用されたとしても、自分がついていけなくなって、いつかギブアップしてしまうかもしれない。 それがいくら「自分が希望する事業を行っている企業」であっても、です。もし自分に合わない企業だったら、時にはきっぱり諦めることも大切。 よく「就活は恋愛に似ている」と言われますが、まさにそのとおり。自分自身と、その企業との「相性」がよくなければ、絶対に長続きしない。こう思っています。 だから僕は「自分と波長の合う人々がたくさんいる会社を見つける」ということを、就活の中でいちばん大切にしていました。 具体的には、性格診断や面接で一切着飾らないということを実践しました。そのままの自分の「素(す)」を出す。面接での受け答えでも、自分の思っていることを素直に吐き出すようにしました————もちろん、誹謗中傷をしないとか、相手の悪口を言わないとか、人として最低限のラインは守りますよ。 そのせいで(かどうかはわからないけれど)、合わないと思われた企業からは容赦なく落とされます。 あるがままの心で 生きようと願うから 人はまた傷ついてゆく と歌った詩がありますが、傷ついても「あるがままの心」で就活を続けることが、その後の人生にプラスになると思えたのです。 とにかく楽しまないとやってられない

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