効率化だけでなく壁打ち相手にもなる。
この記事には広告が含まれています。
ChatGPTを使ったブログ執筆、実はテストしてました。
というのも、11月に入ってから出した3記事は全てChatGPTで書いたものです。月初に出した月刊号は手動で書いてますが(手を動かすこと自体に意味がある内容だと思うので)、それ以外の3記事は全てそうです。
▶ 箱根・ポーラ美術館で、心地よい休日を過ごしてきた
▶ 愛犬が2歳に。誕生日のお祝いをしました。
▶ 新型M4 Macが登場。でも、M1 MacBook Airで十分じゃない?
まずは上記の3記事を読んでみてください。僕が手動で書いた他の記事と比較して、果たして明らかな違和感はあるでしょうか?
もちろんChatGPTで出力した文章をそのまま機械的に転載しているわけではなく、全文に対して修正を入れるようなつもりでじっくり向き合っています。結果的に手を入れていない部分もあるけれども、普段の記事と比較しても遜色ないクオリティではないでしょうか。
自分のブログに文体を合わせて出力することってできるの?——と思われるかもしれませんが、できるんですよ。この記事ではその方法をご共有します。
(さて、ここまでは全て手動で書きました。以下はChatGPTで書いた文章を手直ししながら進めます。)
もくじ
ChatGPTを使って効率的に記事を書こう
ここ数年、AI技術の進化には驚かされますが、特にChatGPTの登場はブロガーにとって心強いツールです。ブログ執筆は、一般的に以下のようなプロセスで進めることが多いと思います。
- アイデアを思いつき、それを粗く言語化する
- 言葉を膨らませ、内容を肉付けして記事の体裁にする
- 記事全体を見直し、加筆修正して仕上げる
ChatGPTは、特に2番目の「アイデアの肉付け」部分で大いに役立ちます。
この段階でChatGPTに執筆のサポートを頼むことで、記事全体の完成がぐっと早くなり、効率的に執筆を進めることができると思いました。今回は、ChatGPTをブログ執筆にどう活用するか、具体的な方法と注意点を紹介します。
なお、利用しているのは現時点の最新版「ChatGPT 4o」です。Plusプラン(月額20ドル)に課金して使っています。
記事執筆のスピードは飛躍的に向上する
昨日書いた「新型M4 Macが登場。でも、M1 MacBook Airで十分じゃない?」の場合、記事の構想を思いついてから実際に公開にたどり着くまで、たったの1時間です。
- 思いついたアイデアをプロンプトに落とし込む —— 5分
- ChatGPTに放り込み、やりとりしながら修正する —— 10分
- WordPressにコピペして、内容を修正し体裁を整える —— 30分
- サムネイル作成(写真を探し出す作業も含めて) —— 10分
- 公開・Twitterでシェア —— 5分
おそらくですが、これを全部手動で書いていたら2時間くらいかかっていたと思います。「雑なアイデアを記事という体裁に落とし込む」という一番時間のかかる部分が自動化されるので、記事執筆のスピードは飛躍的に向上します。
自分になかった視点に気づく
さらに、ChatGPTを挟むことで自分になかった視点に気づくことがあり、多様な視点で記事をまとめるという観点からも非常に有用です。
普段は1人でやっているブログ執筆に対して、壁打ち相手がいるような感じ。自分と内面と向き合うためには孤独な作業もいいけれど、内容によっては誰かと相談しながら進めた方が効率的なこともあります。そんなときにChatGPTがあるのはとても心強いですね。
ChatGPTを使った記事執筆のポイントと方針
ChatGPTは、アイデアの肉付けや構成作りに非常に役立つため、記事の基礎から完成までスムーズに進めることができます。
もちろん、ただ「記事を書いて」と頼むだけでは意図通りの文章にはなりません。以下のようにプロンプト(指示文)を工夫して指示することで、より満足度の高い出力が得られます。
ChatGPTに効果的なプロンプトを作成する
ChatGPTに指示を出す際、ただテーマを渡すだけでは不十分です。以下のように具体的な内容を盛り込むことで、内容が自分の求める記事に近づきます。
ポイント:
- テーマと方向性:「ChatGPTを使ったブログ記事の書き方について、プロンプトの工夫、活用方法、注意点を含めて書いてください」
- 文字数:「3000字程度を目安にしてください」
- 文体:「カジュアルで親しみやすい一人称で」
このような指示を詳細に伝えると、ChatGPTはより自分の意図に沿った文章を生成してくれます。たとえば、具体例やエピソードも盛り込んでほしい場合、「具体例も含めて書いてください」と加えるだけで、内容に具体性が出やすくなります。
自分の文体に合わせる工夫を施す
ChatGPTで作成した文章が自分のブログのスタイルと異なった場合、それが違和感の原因になってしまいます。また、素のChatGPTが出力した文章は無機質すぎて、逆に「ChatGPT臭」がしてしまうという弊害も。
ここで活用できるのが、過去の記事を「参考記事」としてChatGPTに提供し、それらの文体を学習させる方法です。例えば、過去の5記事を貼り付け、「これらの文体に合わせて書いてください」と指示することで、ChatGPTの出力が自分のスタイルに近づきます。
ポイント:
- 「文体だけを参考にしてください」と明示し、内容が過去の記事に影響されないようにする。
- 必要であれば、「読みやすさを意識して」「カジュアルな表現を重視して」といった追加の要望を伝えることで、より自分の文体に近い文章が得られます。
プロンプトの具体例
上記のようなことを意識しながら、プロンプトのフォーマットを作ってみました。ここでは惜しみなくご紹介しておきます。
現時点で僕が使っているプロンプトは以下のとおりです。完全オリジナルで作っていて、実際の記事本文を5つ貼るので、2万字超えの巨大なプロンプトになります。
とはいえ、その都度作業するのは、太字にした「テーマ」「内容」「文字数」の部分に加筆するだけです。そのときに思いついた内容をここに放り込んで、ChatGPTに投げるだけ。
# 記事執筆依頼
私のブログに新しい記事を書こうとしています。以下の指示に従って記事を執筆してください。
## テーマ
(そのときのテーマを書く)
## 内容
(具体的な内容を思いつくままに記載)
## 文字数
○字程度
## フォーマット
記事のタイトルはh1、見出しはh2(階層化の必要がある場合はh3も可)でお願いします。
## 記載の方向性
読者が読みやすいように、以下の3点を心がけてください。
・できるだけ結論を先に明示する
・箇条書きを活用できる部分はできるだけ活用する
・1段落あたり150字程度に収める。また、1段落あたり2〜3文で構成する。
ただし、あまりにも説明口調にならないように、この後に示す文体の指定を守ってください。
## 文体の指定
カジュアルで親しみやすいトーンで、一人称「僕」を使い、読者に話しかけるように軽快に進める。短い感嘆表現やシンプルな言葉選びで、個人の意見や体験に基づいたリアルな感想を伝える。内容は具体例やエピソードを多用し、日常的な話題やユーモアも取り入れて親しみやすさを重視。読者が読みやすいように、要点ごとに見出しを付けて整理された構成にする。ただし、あまりテンションが高い文章ではなく、冷静に優しく語りかけるような文章とする。
### 文体の具体例
私が過去に書いた記事をいくつか貼りますので、文体を参考にして執筆してください。なお、文体のみ参考にすることとし、内容は引っ張られないでください。
(記事1つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事2つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事3つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事4つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事5つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
テーマ・内容・文字数はその都度指定する
プロンプトのうち、「テーマ」「内容」「文字数」の部分はその都度指定します。
以下は「新型M4 Macが登場。でも、M1 MacBook Airで十分じゃない?」を書くにあたってChatGPTに提供した内容です。ここには、プロンプト全体から「テーマ」「内容」「文字数」の部分を抜き出して掲載します(その他は共通なので)。
## テーマ
MacBook Air M1モデルもまだまだ使える
## 内容
・M1 MacBook Airを愛用中。
・M4 Macが出たので買い替えたくもなるが、M1モデルもまだまだ使える。
・いくら下取があるとはいえ、何も買わなければ0円。
・まだまだ使えるのであれば、そのMacを使い続けた方がいいに決まってる。
・用途は、写真編集・管理、ブログ執筆、メール返信、Webブラウジングなど、ライトなものであるが、たぶん動画編集とかでもまだまだバリバリ使えるはず。
## 文字数
1500字程度
本当にこれだけです。そのときに思いついたアイデアを多少粗くてもいいから掘り下げて、ChatGPTに投げるだけで、自分の文体に寄せた記事のフォーマットで出力してくれると。最高じゃないですか?
ChatGPTで自分の文体を分析する(事前準備)
この部分の記載について。
## 文体の指定
カジュアルで親しみやすいトーンで、一人称「僕」を使い、読者に話しかけるように軽快に進める。短い感嘆表現やシンプルな言葉選びで、個人の意見や体験に基づいたリアルな感想を伝える。内容は具体例やエピソードを多用し、日常的な話題やユーモアも取り入れて親しみやすさを重視。読者が読みやすいように、要点ごとに見出しを付けて整理された構成にする。ただし、あまりテンションが高い文章ではなく、冷静に優しく語りかけるような文章とする。
これは、記事執筆プロンプトの作成にあたり、事前準備として別のチャットで文体を分析したものです。僕が書いた記事の文体をChatGPTに分析してもらい、プロンプトとして最適な形式で出力してもらいました。
その事前準備のときは以下のような感じでChatGPTに投げました。その結果が、上記「文体の指定」に書いてある文章です。
以下は私のブログ記事なのですが、本文から文体を分析してください。目的は、ChatGPT等の生成AIで記事本文を書くにあたり、プロンプト内で文体の指定をするためなので、プロンプトに設定しやすい形式で出力してください。
(記事1つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事2つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事3つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事4つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
(記事5つ目)
記事本文を貼る。ここでは省略。
ここで貼り付けたのは以下の5記事の本文。「レビュー記事」から「日々のできごとを書いた記事」まで幅広く提示することで、いろいろな文体を参考にしてもらいたいという意図があります。
- Sudio K2 Pro|北欧デザインで高音質なワイヤレスヘッドホンの魅力をたっぷり語ります [PR]
- 月刊すたのじん|2024年10月|秋遊びの計画を立てよう
- X100VI、50日目の徹底レビュー。これは買うべきか?
- CX-60を走らせて、初秋の志賀高原へ〈前編〉
- 論理的な考え方を育む「メカニズム思考」のすすめ——深く理解して飛躍を防ぎ、文章力を上げる
文体の参考として、さらに記事本文を貼る
上記の文体の指定をするだけでは不十分だったので、記事本文もその都度提供して文体の参考にしてもらいます。さすがに上記のプロンプトでは省略しましたが、上記の5記事の本文をそのまま貼り付けます。
貼り付けにあたっては何も特別なことはしていなくて、記事を開いて全文を適当にコピーして貼っているだけです。その際は見出しと本文の区別がなくなってしまうけれど、特に気にせず全部平文で貼り付けています。文体の参考にしてもらうだけなので、ある程度は適当で大丈夫です。
ChatGPTで生成した文章の確認と加筆
全て自分の目で確認し、必要に応じて手を加えることが重要です。
ChatGPTが出力した内容をそのまま掲載するのではなく、WordPressにペーストして全体の構成を確認します。見出しや段落を調整し、記事全体の流れや強調したいポイントを見直し、必要に応じて自分の意見を加えながら、記事を整えていくと、より一貫性のある内容に仕上がります。
いくら文体の参考例として自分の記事を提供したとはいえ、寄せるのには限界があります。最後の砦は自分の感覚なので、この確認ステップは疎かにしてはいけません。
編集時のポイント:
- 見出しや段落の配置を調整する:記事全体の流れがスムーズか確認し、段落の配置を見直す。
- 自分の視点や意見を加える:ChatGPTの出力だけに頼らず、自分の考えや経験を加え、個性を出す。
- 誤りや不足箇所を補う:情報が足りない場合は自分で加筆し、誤りがないか確認する。
1回目の生成では文字数が足りないことが多い
最初の生成では指定した文字数に満たないことが多いので、要確認です。
1,500字を指定していても、700字程度で出力されたりします。そんなときは、「1,500字で出力し直してください」と指示すれば再度生成してもらえます。
文章の流れを整える
ChatGPTの出力は、文章の流れが必ずしもスムーズでない場合もあります。また、同じ内容を何度も繰り返していることもあります。
そのため、見出しや段落の順序を調整し、文の接続を整えると読みやすさが向上します。あくまでも記事執筆の参考にする程度のつもりで、各見出しごとに要点を整理しながら、段落の流れが自然になるように見直します。
タイトルやパーマリンクの候補も出してもらおう
ChatGPTは、SEOを意識したタイトルやパーマリンクの案を考える際にも役立ちます。
上記の「新型M4 Macが登場。でも、M1 MacBook Airで十分じゃない?」に関して言うと、以下のような感じでタイトルの候補を出してもらえました。最終的には3番をアレンジしてタイトルとしました。
あとはタイトルを検討したいですね。「新型が登場したけど、本当に買い替えが必要?」というようなメッセージ(言い回しは適宜変えて頂いて構いません)を含めて、タイトル案を10個お願いします。
----------
こちらが、タイトル案10個です。
1. 「新型MacBook登場!でも、M1 MacBook Airはまだまだ使える?」
2. 「M4が出た今、M1 MacBook Airの買い替えは本当に必要?」
3. 「最新モデル登場。でも、M1 MacBook Airで十分じゃない?」
4. 「新型の誘惑に勝てる?M1 MacBook Airはまだまだ現役!」
5. 「買い替えたいけど…M1 MacBook Airの実力を再確認」
6. 「新しいMacBookが出たけれど、M1はまだ戦える!」
7. 「M4 Mac登場!でも、本当に買い替えが必要なのか?」
8. 「最新MacBook登場!それでもM1を使い続ける理由」
9. 「新型Macの誘惑に負けない!M1 MacBook Airの実力とは?」
10. 「M4 MacBookが気になるけど…M1モデルで満足できる理由」
どの案も、読者に「今のMacBookで十分なのでは?」と疑問を投げかけ、内容にマッチするメッセージを盛り込んでいます。
また、パーマリンク(記事のURL)についても、SEOを踏まえて候補を出してもらえます。
この記事のパーマリンクは何がいいと思いますか?
----------
パーマリンクの候補をいくつか挙げますね。
1. m1-macbook-air-still-useful
2. why-stick-with-m1-macbook-air
3. m1-vs-m4-macbook-upgrade
4. m1-macbook-air-vs-m4-need-upgrade
5.`m1-macbook-air-worth-keeping
読みやすさと内容を反映しつつ、検索にも適したキーワードが含まれているものを選んでいます。
ChatGPTを使う際の事実確認
ChatGPTを活用する際、AIが出力した内容の信憑性を確認することが非常に重要です。特に固有名詞や専門的な情報については、ChatGPTは平気で嘘をつくので、自分でしっかりと確認する必要があります。
情報の精査が欠かせない
ChatGPTが生成した内容には、特定の情報が間違っていたり、曖昧な部分が含まれていることがあります。以下のような情報は特に精査する必要があります。
ポイント:
- 固有名詞:製品名、企業名、人名などは、正確性を確認。
- 歴史的背景:過去の出来事や経緯についての記述も、公式の情報源や信頼できる資料をもとに確認。
- 数値や統計:数値データや統計情報は、できるだけ一次情報にアクセスして裏付けを取る。
このような情報は普通に間違っていることが多々あるので、常に批判的な視点で修正します。ChatGPTは補助的なツールに過ぎないため、最終的な責任を持つのは自分自身です。
ChatGPTを「サブライター」として活用する意識を持つ
ここまで書いてきたとおり、ChatGPTは記事作成の補助として非常に役立つし、執筆スピードを飛躍的に向上させてくれますが、最終的な完成度を高めるには自分自身の手で仕上げることが大切です。
ChatGPTはあくまでも「サブライター」として使い、自分が主導権を持って仕上げる意識を忘れないようにしましょう。
ポイント:
- 記事全体の構成や方向性を自分で明確にしておく
- ChatGPTの出力を参考にしつつ、自分の視点や意見を取り入れる
- ChatGPTを完全な代筆者としてではなく、補助的なアシスタントとして利用する
適材適所で使いこなそう
以上のように、ChatGPTを使うことでブログ記事作成が大幅に効率化されます。また、ChatGPTを挟むことで自分になかった視点に気づくことがあり、多様な視点で記事をまとめるという観点からも非常に有用です。
しかし、ChatGPTの出力をそのまま使うのではなく、自分の手で加筆修正や事実確認を行うことで、質を高めた記事が完成します。ChatGPTを「サブライター」として上手に活用しつつ、最終的な仕上げには自分の視点を反映させることで、よりオリジナリティのある記事が完成するはずです。
ぜひこの記事を参考にしていただきながら、ChatGPTを使ったブログ記事執筆を試してみてください。