市販の音楽でも使えるものがあります。
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好きな曲を動画で使いたい
シネマティックVlogを「シネマティック」たらしめているのは、音楽による功績が大きい。だからできるだけ音楽にはこだわりたいけれど、目の前に立ちはだかるのが「著作権」という壁です。
細々とではありますが、僕自身もブログや動画を創り出している側。だからこそ、著作権が守られるべきという流れには全面的に賛同します。
だけどね、普段聴いていて「これいいな」と思っている曲をYouTubeで公開する動画の中で使いたいこと、あるじゃないですか。そんなときでも諦めるのはまだ早いよ、というのがこの記事の主旨です。
動画における音楽
YouTubeで公開する動画の中で音楽を使うとき、著作権というしがらみを受けない音楽を手に入れるための選択肢として、
- Artlist → Royalty-Free Music Licensing For Video, Film & Youtube – Artlist.io
- Epidemic Sound → Royalty free music and sound effects | Epidemic Sound
これら2つのサービスが有名で、公開されている曲は全て著作権フリーで使うことができます。しかし、他のクリエーターと音楽が同じになってしまったり、好きな曲が見つけられなかったりするというデメリットもあります。
そこで使いたくなるのが、いわゆる「普通のアーティスト」の曲。著作権フリーサイトではなくて、きちんと商業ベースで(CDの販売やApple Music、Spotifyでの配信として)成り立っているような、僕らがいつも聴いている曲です。
このような商業ベースの曲は著作権の関係でYouTubeでは使えないと思われがちですが、中には使えるものもあります。
Content IDによって動画内から曲情報が抽出される
具体例として、僕が作ったVlogを見てみましょう。
まず、「Long Gone and Moved On (Tokyo – Nagasaki) | VLOG005」というVlogでは、イギリスのバンドThe Scriptの「Long Gone and Moved On」という曲を使いました(曲名をそのまま動画のタイトルにした感じです)。
それから、「Walking around Nagasaki | VLOG006」では、Sara Bareillesの「Gravity」という曲を使用。
これらの動画の説明欄を見てみると、下のようになっています。青線より下の情報は、YouTubeの「Content ID」という機能で動画から抽出された楽曲の情報に対して、権利者によって付加されています。
このようにしてContent IDによって楽曲の情報が抽出されると、楽曲の著作権者が動画を収益化することができます。僕自身は自分の動画を収益化していないので、もし僕のVlogを再生して広告が表示されたら、著作権者に還元されているということです。
下はYouTube Studioの画面ですが、Content IDにて抽出された楽曲は適切に著作権者に還元され、著作権侵害でアカウントが凍結されることもありません。つまり、このように楽曲を利用するのはYouTubeによって公式に認められた方法だということです。
それは同時に、すでに自分の動画を収益化している人にとっては、本来自分が得られるはずだった収益を著作権者に渡すことを意味します。動画の中で音楽が使われている時間の割合で収益が渡るようですが、動画自体は自身で収益化することができません。この点だけ注意してください。
YouTubeにおける詳しい著作権ポリシーはこちらのページに書いてあるので、投稿前にチェックしてみてください。
→ YouTube での音楽の著作権管理の仕組み – YouTube
使える音楽の調べ方
必ずしもすべての楽曲がこのようなContent IDによる収益化のスキームに乗っているわけではありません。著作権者がYouTube上の動画で使用許可を与えている曲は、以下のページにて調べることができます。
上の動画で使ったThe Scriptの「Long Gone and Moved On」の情報を見てみると——
——この曲を使用するための条件の項目が「すべての国で再生できます」「広告は表示されます」となっています。このような表示になっている場合は、YouTubeで公開する動画の中で使用可能ということです。もちろん収益は著作権者側に渡ります。
使えない例を出すと、たとえばTaylor Swiftの「I Knew You Were Trouble.」。
この曲を使うと動画がブロックまたはミュートされる可能性がありそうです。度が過ぎるとアカウント凍結などの措置がとられるかもしれません。
日本のアーティストだと、たとえばMr.Childrenは使えます。
全部確認したわけではないですが、ミスチルの曲は概ね使えるようです。
と、このような感じで、自分の気になる曲を地道に調べていくしかないのが現状です。僕の興味の範囲内で恐縮ですが、パッと調べてみた感じだとこんな感じですね。
利用可能 | 利用不可 |
The Script Sara Bareilles Sia Avril Lavigne Oasis Noel Gallagher’s High Flying Birds Mr.Children ONE OK ROCK flumpool | Taylor Swift Avicii The Beatles 東京事変 宇多田ヒカル あいみょん ぼくのりりっくのぼうよみ [ALEXANDROS] FIVE NEW OLD |
ただし、同じアーティストであっても楽曲によって使えるものと使えないものが混在していることがあるので、なかなか一般化はできません。なので、使いたい曲があればその都度調べるようにした方がよさそうです。
しかし、著作権管理が行き届いていないのか、登録されていないアーティスト/楽曲も多数あります。そんな場合だと僕は諦めて別の曲にするかな。
まとめ
以上のように、著作権者によって認められている楽曲であれば、YouTube上で自由に使うことができます。Content IDという仕組みを使って動画内で使われている音楽を抽出し、広告料が著作権者に支払われる仕組みとなっているからです。
ただし、このような楽曲を使用した場合は自身による動画の収益化はできず、楽曲が使われている時間に応じて収益が著作権者に渡ります。自分の動画を収益化している人は、この点に注意してください。