バーベキューも最高でした。
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長野の自然の中でグランピング
5月に訪れたばかりだけど、また長野に行ってきました。
今回の目的は、「グランピング」。長野の雄大な自然の中に宿泊し、バーベキューや星空を楽しみます。さらに今回はただのグランピングではなくて、ロープウェイに乗り放題という特典もありました。
なお、日本グランピング協会によると、グランピングとは以下のように定義されているそうです。確かに、一切の準備不要で「いいとこ取り」だったわ…
〈グランピングとは〉
グラマラス(魅惑的な)とキャンピングを掛け合わせた造語で、テント設営や食事の準備などの煩わしさから旅行者を解放した「良い所取りの自然体験」に与えられた名称です。
もくじ
スキー場のゲレンデがグランピング施設に
今回宿泊したのは、長野県下高井郡山ノ内町にある「SORA GLAMPING RESORT」というところ。
雲海が楽しめることで有名なSORA terraceの麓に、今年からオープンしたグランピング施設です。冬場はスキー場のゲレンデとして使っている場所を整地し、夏季限定でグランピング施設が作られました。
→ SORA GLAMPING RESORT – 長野県 竜王マウンテンパーク
準備は一切不要、まるでホテル
1/3ほどが透明になっているドーム型のテントに宿泊し、その横ではバーベキューや焚き火を楽しむことができます。テントの中にはベッド、冷蔵庫、簡易的な空調があり、ある程度快適に過ごせます。それなのに、キャンプの準備や知識は一切不要で、全て施設側が準備してくれます。
記憶にある限りで列挙すると以下の設備があり、まるでホテルのようでした。
ドーム型テント内 | ベッド、ソファ、ローテーブル、バスタオル、フェイスタオル、冷蔵庫、電気ケトル、ドリップコーヒー、紙コップ、ハンガーラック、電源、シューズボックス |
テント外 | バーベキューグリル、テーブル、椅子×3、ゴミ箱、ハンモック、焚き火台 |
お手洗いやシャワールームも完備
受付棟には24時間利用可能なお手洗いやシャワールームも完備。完成したばかりの施設ということもあって、どちらもきれいでした。
なお、受付に係の方が常駐するのは7〜22時で、夜中は無人になります(緊急時は電話で連絡すれば駆けつけてくれるとのこと)。
夕食はオードブルとバーベキュー、朝食もあり
1泊2食付きで、夕食はオードブルとバーベキュー、朝はサンドイッチとサラダが準備されています。18時すぎに各テントに夕食が配られるので、それ以降の好きなタイミングでバーベキューを始めることができます。朝食は最初から冷蔵庫に入っていました。
オードブルには、バケット、チーズ、ハム、マリネ、ラタトゥイユ、サラダなど、豪華なおつまみや前菜がおしゃれに入っていて、どれもおいしかったです。また、中央にあるチーズを使ってチーズフォンデュを楽しむことができます。
バーベキューは、エビのアヒージョ、ハーブチキン、スペアリブの3種類。味付けした上で真空パックされているので、グリルで焼くだけでおいしく頂くことができました。公式サイトでは「焼くだけでシェフの味をお楽しみいただけます」と謳われていますが、本当にそうでした。
夕方から雨が降ってきた
山の天気は変わりやすいようで、バーベキューを楽しんでいたら向こうの方から雨雲がやってきました。予報によると日付が変わる頃には止むようですが、星が見られるのか心配になってきました。
バーベキューは屋根の下でやってるので濡れる心配はないですが、とりあえず焚き火用の薪を避難させました。そのうち雲がかかってきて、周囲が見渡せなくなりました。
焚き火を眺めて心を落ち着かせる
のんびり食べて、時刻は20時頃。オードブルとバーベキューでお腹いっぱいになりました。ちょうど雨が止んでいたので、焚き火を眺めながら日常生活で荒んだ心を落ち着かせる時間にしましょうか。
薪に火を付ける経験なんて、中学生以来かもしれない。着火剤とチャッカマンは準備してもらえるので、簡単に火を起こすことができました。
星空を眺める
22頃になりました。空を覆っていた厚い雲はいつの間にかどこかに行ってしまい、頭上には星空が広がっていました。ただ、ほぼ満月の日だったので空が明るく、「満点の星空」とまではいきませんでしたが——。
それでもカメラで空を撮ってみると、それなりに星が写りました。きれいだ…
そして、うっとりと眺めていたら明るめの流れ星が流れていきました。願い事をする時間はありませんでしたが、その素晴らしい光景を目に焼き付けることができました。
日の出とともに起床
ドーム型テントは光を通しやすく、朝日が出るとテントの中も明るくなってきました。慣れない場所で眠りが浅かったのか、自ずと目が覚めました。せっかくなので外に出て写真を撮りました。
しかし、大きめの虫——よく見なかったけど、たぶん蜂?——が羽をブンブン鳴らして纏わり付いてくるので、早めにテントの中に退散しました。虫怖い…(こういう人はグランピングに向いてないのかもしれません)
SORA terraceへのロープウェイに乗り放題
SORA GLAMPING RESORTでグランピングを楽しむことのメリットは、通常は往復2,500円かかるロープウェイが追加料金なしで乗り放題になることです。
「ライブカメラで雲海が発生していることを確認したら、すぐさま標高1,770mのSORA terraceに駆けつけることができる」ことが謳われています。実際に雲海が発生するかどうかはその日の天候次第ですが——。
チェックイン時にバンドが支給される
グランピングのチェックイン時に手首に巻き付けるバンドが貰えて、これを巻いている人はロープウェイの改札をチケットなしで通過することができるというわけ。チェックアウト後にも使うことができるので、2日間乗り放題になります。
バンドは、一度装着したら切らないと外れないようになっています。そのため、乗り放題のメリットを享受するためには、2日間ずっと装着し続けておかなければなりません。チケットだと譲渡の可能性があるのでバントにしているのだと思いますが、寝ているときも付けっぱなしなのは邪魔だったかな。
2回行きました
結局、僕らは1日目の夕方(チェックイン後)と2日目の朝(チェックアウト後)の2回、ロープウェイに乗ってSORA terraceに行きました。
グランピング施設からSORA terraceのロープウェイ乗り場までは「徒歩5分」とのことですが、標高差があるので歩くのは大変です(登りになる帰りが大変)。車で移動してもいいそうなので、お言葉に甘えて車で行くことに。
8分間の空中散歩
世界最大級166人乗りのロープウェイに乗って、標高差約800m、8分間の空中散歩です。運行は20分ごとで、毎時00分、20分、40分の出発なので、時間に余裕を持って来た方がよさそう。
アメリカ(ニューメキシコ州アルバカーキ)で乗った世界第2位の長さを誇るロープウェイもすごかったけど、SORA terraceのも長かったです。
目の前は真っ白、雲海は見られず
そして標高1,770mのSORA terraceに到着。しかし、残念ながら2回とも目の前は真っ白で、雲海どころか景色すら見ることができませんでした。雲の中にいるということなので、これはこれで幻想的な空間なんですけどね。
カフェでのんびり
SORA terraceにはカフェが併設されているので、ここで雲が晴れるのをのんびり待つことにしました。結局2回とも晴れませんでしたが。
僕が注文したのは、1回目がシャインマスカットのスムージーで、2回目がSORAコーヒー。シャインマスカットのスムージーはその場でマスカットの実から作ってくれます。SORAコーヒーはドリップコーヒーに雲の形のマシュマロが付いてきます。
自発的に行動しないと味わえない貴重な体験
最後に感想を。
グランピングどころか、キャンプすらまともにやったことのない僕にとって、自然の中で一晩過ごすことがどういうことなのか、当初はあまりイメージできていませんでした。だって都市で暮らす人にとっては、自発的に「自然に触れる」という行動を起こさないと、こんな体験できないんですよ。
そして、実際に過ごしてみて感じたのは以下の3つ。
- 開放感すごい
- 何したらいいか分からない
- 虫やばい
ひとつずつ説明します。
開放感すごい
そもそも都会から田舎に来ると空が広いことが実感できます。そのうえ、テントの中で「建物に守られずに一晩を過ごす」ことは、守ってもらえる鎧を剥がされたような気分です。自然の中に自分の体ひとつが存在する感覚を覚えました。
また、夜に何気なく上を見上げれば(満点とはいかないまでも)星空が広がっています。自宅で暮らしていたら空を見上げる習慣もないし、見上げたとしても田舎ほどの星空は望めない。だから開放感を感じたのだと思います。
何したらいいか分からない
今回はバーベキューや焚き火といったイベントが用意されていたからいいけれど、仮に自分でキャンプを企画したとしても何をしたらいいのか、どう過ごしたらいいのか分からないだろうなあと。
バーベキューを始めるタイミングも自分たちの自由だったので、「他にやることもないし、バーベキュー始めるか」というような流れで始めました。
自然の中というフィールドで、準備された道具しかない状況で自由に過ごすといっても、きっと不慣れな素人は楽しみ方が分からなくて、手持ち無沙汰になってしまう気がしました。
虫やばい
夏の草むらは虫がすごい。半ズボンで行った僕は自然を舐めすぎですね。
トンボやよくわからない虫たちが飛び回っているし、気がつけば血を吸う虫が脚に止まっていたりして。テントの中にもアリがいたり、謎の虫がソファに止まっていたり。虫が苦手な人はこういう場所に来るべきじゃなかったかもしれません。
自宅に戻ってからも、壁に付いているホコリを見て、「やばい!虫か!?」と警戒してしまうほど。夏に自然豊かな場所を訪れる際は、長袖・長ズボンでしっかり虫対策する必要があるようです。
最後に
必ずしもポジティブな感想だけではありませんが、紹介してきたとおり楽しい体験だったことは間違いありません。バーベキューは最高だし、焚き火も楽しかった。雲海が出なかったのは残念ですが、飛行機からいくらでも見られるので、まあいいでしょう。
そして何より、星空を見られたのはよかった。運良く流れ星も流れたので、これだけでも来る価値があったと思っています。流星群の時期に訪れたらすごいんだろうな。
ちなみに、今回は1人あたり1泊で20,800円でした。準備も全て施設任せにして、おいしくて豪華な夕食も付いてくるので、そこまで高くないんじゃないかなと思います。