新コンセプト、その実力は果たして…?
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新コンセプトのジンバルカメラ
DJI Osmo Pocketを発祥とするジンバル内蔵の小型ビデオカメラ。今ではいろいろなメーカーから発売されています。
ジンバルの老舗FeiyuTechが開発した最新作が「Feiyu Pocket 2」「Feiyu Pocket 2S」です。これら2機種の違いは、ジンバルカメラ部分を本体から分離できるかどうかです。
今回は、ジンバルカメラ部分を分離できる「Feiyu Pocket 2S」を1台ご提供いただきました。使ってみた感想を書いてきますよ。
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商品を無償で提供いただき、記事を執筆しています。記事の内容は全く指示を受けていないので、僕が使ってみた率直な感想を記載しています。
もくじ
まずは撮影した写真を
カメラである以上、製品コンセプトや使いやすさを差し置いて、出力される写真や動画の画質がすべてだと思います。動画がメインとなるカメラですが、とりあえずFeiyu Pocket 2Sで写真を撮ってみました。ブログ内に動画を埋め込んでも見ないと思うので…。
そして、同じタイミング、同じアングルから、初代・DJI Osmo Pocketで撮影した写真がこちら。
どちらも何も設定を変えずに、写真モードにしてシャッターを押しただけです。確かに画角はFeiyu Pocket 2Sの方が広いですが、個人的にはそれ以前の問題な気がしています。製品を無償で1台頂いているので好意的にレビューしたくなるんですが、ここまで差があるとね…。
Feiyu Pocket 2Sと一眼カメラの画質を比較するのはナンセンスだと思いますが、同じようなコンセプトの製品と比較するのは問題ないでしょう。しかも、「ジンバル付き小型カメラ」というコンセプトを切り開いたDJI Osmo Pocket(初代)と比較するのだから、なおさらです。
——ということを踏まえて、以下をお読みください。
Feiyu Pocket 2S
まずは開封します。
やっぱり目を引くのは、このコードが巻き付けられている部分でしょう。
内容物一覧は以下のような感じです。本体に加えて、充電ケーブル(USB-A to C)、三脚マウント、アクションカメラ的に使うとき用の取り付け部品など。
本体を見てみよう
ということで、こちらが本体。全体的にアルミが多用されていて、手に取るとひんやりとした質感があり、高級感があります。そして、思っていたよりもずっしりと重いです(公称179g)。
電源ボタンは右側面にあります。長押しで電源オンオフ、単押しで撮影モード(動画、写真、スローモーション)の切り替えボタンとなります。また、右側面の下部にはマイクロHDMI端子もあります。
左側面にはUSB-C端子とmicroSDカードスロット。
下部には三脚穴もあります。
ジョイスティックも備わる本格派
正面には1.3インチの正方形のディスプレイがあり、その下にはFeiyuTechのロゴ。さらに、ジンバルカメラを動かすためのジョイスティックと、録画ボタンがあります。
ディスプレイはタッチパネル式
ディスプレイはタッチパネルになっていて、各種設定はタッチして行います。ディスプレイ上端からスワイプすると本体の設定画面などが出てきます。
右端からのスワイプで撮影モードの変更。さらに、解像度やフレームレートの切り替えもこちらから行います。
左端からのスワイプで録画した映像の再生画面。
下端からのスワイプで、ジンバルモードの変更が可能です。
ジンバルカメラと本体を分離できる
Feiyu Pocket 2Sの特徴である、ジンバルカメラと本体の分離。
本体とジンバルカメラ部分はケーブルでつながっています。本体にぐるぐる巻き付けてあるので、分離して使う際はせっせと伸ばして設置します。
本体とジンバルカメラ部分は強力な磁石でくっついており、それぞれはケーブルでつながっています。分離して使う際には、ジンバルカメラ部分を本体から外して、巻き付けてあるケーブルを伸ばし、固定したい場所に磁石でくっつけます。
さらに、本体の背面にも磁石が内蔵されているので、こちらも固定して使うことができます。
さらに、磁石でくっつく三脚マウントも付いています。そのため、カメラ部分だけを取り外して三脚に固定することも可能。
撮影した動画
先日、霧ヶ峰高原に行ってきたのですが、そのときにFeiyu Pocket 2Sも持っていきました。かなり適当に持って撮っただけですが、ブレが抑えられていますね。さすがジンバルカメラ。
動画は撮ってつなげただけの簡単編集です。色味も音声レベルも無調整。ただし、動画サイズのみ変更していて、2.7Kで撮影した動画を書き出し時にフルHDに縮小しています。
果たして分離できる必要ある…?
あくまでも個人的な意見ですが。
そもそも、本体とジンバル部分を分離できる必要があるでしょうか? コンセプト動画では、分離したジンバルカメラ部分を腕に巻き付けてアクションカメラ的に使っていますが、それならアクションカメラを使えばいいのでは…?
いや、やりたいことは分かるんです。ジンバルカメラの最大の特徴であるブレを抑えた撮影を、アクションカメラ的に使うときも活かしたい。これまでのジンバルカメラとアクションカメラを統合したような商品を出せば、両方を求めている層に刺さるのでは?——ということなんだと思います。
しかしながら、アクションカメラは耐久性が重要で、GoProなんかは落としても水につけても大丈夫です。一方で、ジンバルカメラはその機構ゆえに衝撃には弱いだろうし、そもそもFeiyu Pocket 2Sは防水ではありません。だからアクションカメラを求めている人には刺さらないと思います。
さらに、小型のジンバルカメラを求めている人にとっては、分離機構の影響で大きくなった本体サイズがデメリットになります。それよりは、分離機構がなくコンパクトなジンバルカメラの方がいいと思います。これこそが「S」のない「Feiyu Pocket 2」なのですが…。
結局どちらの人にも刺さらない製品となってしまい、個人的にはおすすめしにくいなあと思ってしまいます。
逆に言うと、「アクションカメラ的には使わないけど、分離できるジンバルカメラが欲しかったと思っていた人」がいるのなら、ピンポイントにおすすめすることができます。ただし、冒頭にもお伝えしたとおり、このカメラで撮れる画質は頭の片隅に入れておいてくださいね(コンセプトが刺さっている人にとっては画質は二の次かもしれませんが)。
本日までMakuakeでクラウドファンディング中
こちらのFeiyu Pocket 2S、実は本日までMakuakeにてクラウドファンディング中なんです。記事執筆時点では、15%オフの36,990円で購入することができます。コンセプトが刺さる人にとってはおすすめできる製品です。以下のリンクからぜひチェックしてみてください。