ご無沙汰しております。約3週間ぶりの更新でございます。
さて、いきなり本題に入りたいのですが、持ち運び用のマシンをMacBook 12″ (Early 2015) からMacBook Pro 13″ (Late 2016, Four Thunderbolt 3 Ports) に買い替えました。といっても届いたのは昨日なので、1日使ってみたファーストインプレッションをお届けします。
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このタイミングでMacBook Proを買った理由
昨年末から何回か記事を書いていますが、僕がメインマシンとして使っているiMac 27″ (Late 2012) がそろそろ寿命っぽいんです。というのも、使っている最中にいきなり電源が落ちたり、スリープから復帰しなかったりなど、常にデータが飛ぶリスクを覚悟しておかなきゃいけないレベルで。
そこで、かねてから新しいMacを買うことを検討していたのですが、iMac 27″ 5Kモデルを買うか、MacBook Pro 13″を買うかで迷っていました。
確かに、順当に考えれば、新しいiMacを買うべきなのは分かってる。分かってるけど、MacBook Proにした理由は大きく3つ。
- 使う頻度は圧倒的に「MacBook > iMac」
- 今年後半に新iMacが発売されていると予告されている
- 単なる新しもの好き
僕は博士課程の学生で、研究室でMacBookを使っています。最近はずっと論文を書いているので、1日に10時間近く使っているということもザラ。MacBook 12″を使っていると、ペラペラの第1世代バラフライキーボードのせいですごく打ちにくくて、少しずつストレスが溜まっていました。今までは我慢して使っていたけれど、こうしてMacBook Proの第2世代を使ってみると、相当打ちにくかったと感じています。
さらに、MacBook 12″は奥行きが短いので、手前のエッジ部分に手首が当たって痛いんですよ。これもストレスの原因になっていた。一方、MacBook Pro 13″は手首がすべて本体の上に乗るので、文章を打ち込んでいて全くストレスがない。
使う頻度はMacBookの方が高かった
で、1つ目の理由の話に戻るのですが、このように研究室に籠もっていると、平日に自宅でiMacを使う機会ってあんまり無いんですよ。圧倒的にMacBookを使っている時間の方が長い。ということは、壊れかけのiMacをリプレースするよりも、ストレスの溜まるMacBook 12″を買い替えた方が圧倒的にQOLが上がるという結論に達しました。そして新しく買ったMacBook Proをメインマシンとして使ってしまえばいい。
というように、これまではiMacとMacBookで使い分けていたものを、MacBook Proに一本化しようという試みなのです。長続きするかどうかは分からないけど、これまでのiMacも売らずに置いておこうと思うので(そもそも壊れかけなので売れない)、いつでも戻ることができるという保険を掛けておきました。
iMacを買うには最悪のタイミング
いま売っているiMacは2015年に発売されたモデル。そして先日、Appleは今年後半に新しいiMacを発売すると予告しました。つまり、今このタイミングでiMacを買うということは、1年半ほど前に発売されたモデルを買って、これから半年ほどで型落ちになるということです。
これはもう最悪のタイミングだと思う。だから買わない。スペック的には申し分ないということは承知していますが、気分の問題なのです。
単なる新しもの好き
別にMacに限らず、新しいものが出たら使ってみたいじゃないですか。そうです単なる好奇心です。それに加えて、MacBook 12″に飽きつつあったというのもあります。飽きつつあったところに、何だか面白そうなものが出てきたら買っちゃうよね?
1日使ってみた感想など
発売後半年ほど経っているので、開封の儀は執り行いません。淡々と感想だけ書いていきたいと思います。まず最初に、僕が買ったのは以下のモデル。
- 13インチMacBook Pro (Late 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)
- 3.3GHzデュアルコアIntel Core i7プロセッサ(Turbo Boost使用時最大3.6GHz)
- 16GB 2,133MHzメモリ
- Intel Iris Graphics 550
- 512GB PCIeベースSSD
- Thunderbolt 3ポート x 4
- Touch BarとTouch ID
- 感圧タッチトラックパッド
色はスペースグレイで、CPUとメモリは最大限に盛りました。こういうのは高いのを買っておけば後悔しないんですよ。ただSSDまで盛ってしまうと、512GB→1TBで¥36,000アップだったのでさすがにやめときました。価格は、学割を使って税込¥252,612。今まで買った中で一番高いMacになってしまいました。
それではファーストインプレッションといきましょうか。まず特徴的なのは何と言ってもTouch Barでしょう。
Touch Barはじわじわ浸透していくもの
このモデルに初搭載されて賛否両論のあるTouch Bar。ネットを見てるといろんな記事が上がっていますが、僕は常に「自分で使ってみないと判断しない」スタンスなので、Touch Barに関しては非常にニュートラルな状態で購入しました。
で、実際に自分で購入して使ってみたわけですが、Touch Barって言ってしまえばすごく地味な機能なんです。つまり、さわった瞬間に「あ!これはめっちゃ便利だ!」と思う類のものじゃなくて、使っていくうちに徐々に体に染みついていって、無くなった途端不便になるパターンです。だから現時点で絶賛している記事は少数派なんですよ。
したがって、Touch Barがいいか悪いかという結論を出すにはまだまだ時期尚早です。1年くらいしてから判断したいですね。
Touch Bar関連で便利だと思ったのは「計算機」。このように数字キーの上に四則計算の記号が表示されるんです。今までは、画面上のボタンにカーソルを合わせてクリックするか、キーボード上の+とか–とかをタイプするか、のどちらかだったので、相当便利になりました。でも地味だよね(上げて落とす)。
Escキーがタッチパネルなのは慣れが必要
現時点で弊害を感じているのは、EscキーがTouch Barに飲み込まれててしまったこと、でしょうか。間違えてすぐ下の「1」キーを押してしまうこともしばしば。これには慣れが必要だと感じました。そもそも慣れの問題で片付けていいのかは現時点では判断がつきませんが。
Touch IDは普通に便利
Touch Barの右側には、iPhoneでおなじみの指紋センサー「Touch ID」も搭載されました。認証速度的に、おそらくiPhone 6s以降と同じ第2世代のものが搭載されていると思われます。
Macのロック解除をはじめとして、パスワード管理アプリ1Passwordのロック解除や、各種ソフトのインストーラーでパスワードの入力が求められたときにも使えます。分かっていたけど超便利です。
13インチはバランスがいいと思った
これまで僕は持ち運び用ラップトップとして、MacBook 13″ (Late 2008, Aluminum) → MacBook Air 11″ (Mid 2011) → MacBook 12″ (Early 2015) と使ってきました。つまり約6年ぶりに13インチのMacを使っているのですが、画面の広さと可搬性のバランスが一番とれている大きさだと感じています。
確かに12インチMacBookは可搬性はバツグンなんだけど、その分画面が狭くて作業効率が犠牲になっている。12インチ→13.3インチの違いは、数字の上では大差のないものですが、実際に使ってみると全然違いました。
12インチを使っているときはちょっと前かがみになって、どうしても上から覗き込むようになってしまいます。それに対して13インチは画面の高さがあるので、画面から離れても全然問題なし。この違いは、たぶん電気屋さんで触るだけでは体感できなくて、自分のものとして所有して初めて気づくもののような印象を受けています。だから買うときは悩むんだよね。
もし12インチか13インチかで迷っている人がいたら、僕は13インチを推したい。作業効率と可搬性のバランスを求めている人には最良の選択だと思います。もちろん、可搬性に全振りしたい人は12インチでも全然問題ないと思うけれど、そういう人はそもそも迷ってないと思うので。
第2世代バタフライキーボードはすごくいい
MacBook 12″を買ったのは2015年のゴールデンウィークだったので、僕は第1世代バラフライキーボードをちょうど2年間使ってきたことになります。半ば衝動買いに近い形で買ったので、事前にきっちり調べていませんでした。だからほとんど他人の評価を見ないまま自分で使ってみたような状況です。
そのときの第一印象としては、すごくプラスチック感を覚えました。外側は高級なアルミ製なのに、キーボードを叩いてみるとおもちゃみたいなミスマッチ。そのうち慣れるだろうと思って使ってきましたが、この印象は今でも拭い切れていません。確かに少しは慣れたけどね。
MacBook Proの第2世代バタフライキーボードは(まだ1日しか使っていませんが)、このような違和感は全く感じません。本当に全く感じない。むしろこれまでのMacBookシリーズのキーボードより出来がいいと思います。それくらい打ちやすい。
USB-Cを問題にする今さら感、だけどMagSafeの廃止はつらい
2016年モデルのMacBook Proは端子がUSB-C/Thunderbolt 3に一本化されました。これについて各方面で議論を呼んでいるようですが、個人的には何を今さら騒いでるんだろう、と思っています。
これまで2年間、USB-Cが1ポートしかついていないMacBook 12″を使ってきましたが、接続したものと言えば電源とUSBメモリくらいです。あくまでもサブマシンとしての運用だったので、これくらいしか使うものがなかったということもありますが、全然不便は感じませんでした。
メインマシンとして使うとなると、iPhoneやらDVDドライブやらを繋ぐことはあると思いますが、これを機に持っているケーブルをUSB-Cに一新すればいいだけの話なんですよ。個人的には、変化についていけない層が騒いでるだけだと思っています。
ただ、1つだけ同意できるのはMagSafeの廃止はつらいということかな。僕はMagSafeに助けられたことが何回もあって、そのすべてが他人に足を引っかけられたときでした。自分では気をつけようがないので、廃止はつらいなぁ。
MacBook Pro 2016の唯一の救いは、(Touch Barなしモデルを除いて)USB-Cが両サイドについているので、左右どちらからでも充電ができるということでしょうか。それでもMagSafeに勝るほどのメリットではないですけどね。
デカいトラックパッドは最強
使い勝手のいいトラックパッドは、何と言ってもMacBookシリーズの特徴。2年前のMacBook 12″から、Taptic Engineを内蔵した新しい感圧タッチトラックパッドに切り替わりましたが、それと比較するとクリック感が向上しているように思います。
また、トラックパッドのサイズも大きくなりました。個人的には、トラックパッドは大きければ大きいほどいいと思っているので、すごく使いやすくなりました。ただ、大きくなることで心配だったのは、キーボードを叩いているときに誤反応しないかということでしたが、結論から言うと全く問題ありません。
僕はJIS配列のキーボードを使っているので、ホームポジションが左寄りになります。それはつまり、右手の手首の部分がほとんどトラックパッドの上に乗った状態になるということです。このような状態でもパームリジェクションが効いているので、意図せずカーソルが動いたり、クリックされたりというようなことは一切ありません。
さらに言うと、右手首が乗っている状態で、左手でトラックパッドの操作もできてしまいます。2本指でスクロールとかも問題なし。相当作り込んできてますよ、これ。文句の付けようがない。
すべての動作がサクサク
普段論文を書いていると、
- Microsoft Word
- Microsoft Excel
- Mendeley(論文管理アプリ)
- Adobe Illustrator
- Adobe Photoshop
をはじめとして、メールとかSafariとか、いろんなアプリを同時起動して使っているわけです。このように、Microsoft OfficeとAdobeのグラフィック系アプリを同時に使っていると、MacBook 12″ではお世辞にも使いやすいとは言えないような状況で、かなりもたついていました。
同じ作業をMacBook Pro 2016で行うと、もう全然違う。スペックを盛ったということも関係していると思いますが、もたつく場面が一切ありません。素晴らしいと思った。画面サイズが大きいことと相まって、最高の作業環境が手に入ったと感じています。
まとめ
ここまで1日使ってみてのファーストインプレッションを書いてきましたが、総合的にはかなり満足のいく買い物だったと思っています。一番いいと思ったのは、現時点では第2世代バタフライキーボードかな。ここまで5,000字ほど打ってきましたが、思った以上にスラスラいけました。
さて、このあと問題となるのはMacBook 12″を手放すかどうかということですが、今のところはしばらく持っておこうと思います。というのも、MacBook Proに不具合が生じたときのバックアップとしてはまだまだ使えると思うし、さらに休日のライトな作業にはこっちの方がふさわしいと思っていて、用途によって使い分けていこうかと考えているところです。
以上、1日目のファーストインプレッションでした!