利便性と維持費のトレードオフ。
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車による利便性の向上 vs 維持費
「購入費や維持費が高いから車を持たない。そもそも東京都心は電車移動するのが基本だし、車を使いにくい。」——というのが、東京では常識のようになっていて、ファミリー層であっても車を持たないことがよくあるようです。
でも、本当に東京では車が使いにくいのでしょうか?
電車を使うなら駅まで移動しないといけないし、バスであっても同様に、自宅から乗り場まで移動しないといけません。駅徒歩1分に住んでいるならともかく、公共交通機関を使いやすい場所に皆が住めるわけではありません。
車を所有していると、「自分の好きなときに自由に使える車が自宅の前に止まっている」という状況を作り出せます。つまり、乗り物移動の起点を自宅にできるんです。
僕が東京でも車を所有する理由
僕が東京でも車を所有する理由は、単にメリットがデメリットを上回ると判断しているから。
メリット | デメリット |
---|---|
・東京都心への移動も、実は利便性が高い ・遠出では圧倒的に車の方が楽 ・日々の買い物が楽 ・車は心地よい空間 | ・購入費や維持費がかかる |
メリットは、車を所有することに対する本質的な価値。デメリットは、主に費用に関することです。つまり、購入費や維持費を上回る価値を見出すことができれば、車を所有する意義があると言えます。
東京都心への移動も、実は利便性が高い
電車の方が楽だと言われる東京都心への移動であっても、目的地周辺に駐車場がないことは稀だし、買い物をすれば駐車場代が無料になることも多々あります。そのため、一概に電車移動が楽とは言えません。
例えば、銀座に買い物に行くときも、GINZA SIXや三越には大きな駐車場があります。自宅の前から車に乗って、目的地にダイレクトインできるのは、とても楽なんですよね。また、買い物の金額に応じて2〜3時間無料になるので、駐車場代を払わないことの方が多いくらいです。
仮に駐車場代を払うことになったとしても、見ず知らずの人と同じ空間を共有する公共交通機関はストレスフルなので、精神的にも車移動の方が楽です。昨今の情勢的にもプライベートな空間で移動した方がいいですしね。
遠出では圧倒的に車の方が楽
そして、遠出では圧倒的に車の方が楽です。目的地までの移動もプライベートな空間だし、目的地周辺の移動も楽で、時間に縛られることもありません。公共交通機関では辿り着けない場所へも楽に行くことができます。
特に、「時間に縛られることがない」点は、遠出する際の心理的なハードルを大きく下げてくれます。公共交通機関なら必ず時間を気にして行動しないといけないし、レンタカーやカーシェアであっても返却時間を守らないといけません。
しかし、自分の車を所有していれば、渋滞に巻き込まれて夜中に帰っても全く問題ないし、疲れたらサービスエリアで仮眠をとって翌日に帰ってもいいんです。全てが自由で、自分達の好きなようにできます。
また、「遠出すること」に対するハードルも低くなります。
最近ではよく早起きして軽井沢に朝食を食べに行きますが、たぶん車じゃないとやりません。東京から始発の新幹線に乗ると7:33に軽井沢駅に着くので、車を使わなくてもできます。でも、わざわざ新幹線に乗って朝食を食べに行くのは、心理的なハードルが高すぎます。
一方、自分の車があれば、近所のコンビニに行くのと同じような感覚で車に乗り込み、小一時間運転するだけで軽井沢に到着です。僕の車には運転支援が付いているので、高速道路の運転もほぼ自動(変な動きをしないか監視するだけ)。
まあ、そもそも遠出する必要がないと言われればそれまでですが、いろんな場所を訪れてその土地の景色や料理を楽しむと、自分の価値観が豊かになります。だから僕は車を使っていろんな場所に行きたいのです。
日々の買い物が楽
うちの場合、夫婦2人ともフルタイムで働いているので、食料品も日用品もまとめ買いすることが多いです。食料品は週1回近所のスーパーへ、日用品は月1回ホームセンターに買い出しに行きます。両手いっぱいの商品を買い込み、車に乗せて持って帰っています。
スーパーでの買い物も駐車場まで持っていくのがやっとで、徒歩や自転車で持ち帰るのはほぼ不可能。車じゃなかったら、1回あたりの量を減らして頻度を上げるか、ネットスーパーを使うか、という感じでしょうか。
でも、週に何度も買い物に行く時間はないし、お野菜やお肉は自分の目で見てピックアップしたいんです。近所のスーパーに行くためにわざわざカーシェアを借りるのは面倒なので、自宅の前に止まっている自分の車で行くのが一番いい。
また、土日にアウトレットモールに出かけて服を大量に買うとか、IKEAで買った家具を持って帰るとか。そういうときも自分の車の方が楽です。あらかじめ予定を立てて、○月○日○時〜○時でカーシェアを借りるのは大変。その日の気分で御殿場のアウトレットに行くとか、自由に生きていたいんですよ。
車は心地よい空間
自分の車は「移動手段」でありつつも、「自宅の一部」でもあるんです。だから、例えば日光や京都に行くときも、心地よい自宅がそのまま移動して、外に出たら目の前に世界遺産があるような感覚。ストレスフリーです。
移動中は、サラウンドスピーカーで音楽を浴びることができるし、大声で歌っても誰にも迷惑がかかりません。人目を気にせずに延々と話し続けても全く問題ないし、常に映り変わりゆく景色をぼーっと眺めるのもいい。車は心地よい空間なんです。
まあ、僕が運転が好きだから心地よく感じるのもあります。車を自分の思い通りに操ること自体も好きだし、その結果として見たことのない景色を探しに行くのも好きです。
購入費・維持費とのトレードオフ
とはいえ、デメリットもあります。
このような生活をするためには、自分の車を購入して維持費を払わないといけません。その価値がないと思う人が多いから東京では車を持たない人が多いのでしょう。
車を所有することによって得られる体験と、購入・維持コストとのトレードオフ。これが重要なキーワードで、我々はどちらに重きを置くか判断し、車を持つ・持たないを決めます。僕の場合は以下のように判断しました。
MAZDA CX-5の場合
僕はMAZDA CX-5を所有していますが、その維持費について以前記事にしました。
→ CX-5と暮らす|新車で購入してから1年間でかかった維持費
この記事の内容を最新版にアップデートすると、年間の維持費は以下のような感じです。
項目 | 維持費 |
---|---|
自動車保険 | 75,360円 |
自動車税 | 43,500円 |
メンテナンス代(消耗品を含む) | 4,950円 |
駐車場 | 180,000円 |
燃料 | 150,000円 |
合計 | 454,810円 |
さらに、新車をローン(残価設定型クレジット)で購入したので、月々の支払いもあります。それが年間73万円ほどなので、僕の車に対する出費は合計で年間118万円ほどです。
これを高いとみるか、安いとみるか。
僕は「これは人生を豊かにするための投資・必要経費であって、削るべきではない」という判断になりました。車を所有して得られる価値はプライスレスであり、得られる体験や思い出は、年間118万円を支払ってでも十分お釣りがくるものです。
車を買う選択肢、検討する価値あります
さて、ここまで車を所有するメリット・デメリットを(メリットを多めに)語ってきましたが、どうでしょう? 東京でも車を買うことを検討する価値があること、伝わったかな。
もちろん、各自の価値基準でメリット・デメリットを吟味し、選択すべきものであることは言うまでもありません。その結果「買わない」選択をする人を批判するつもりは全くないんです。
でも、「買おうかな、どうしようかな」と迷っている人の背中は押したいと思っています。ディーラーに行って話を聞いてみると、意外と現実味を帯びるかもしれませんよ。