まさかのマイクロソフト製。
僕は外出先でブログや論文などの文章を書きたいときはいつもMacBook 12″を持ち歩いています。でもバッテリーの持ちを考えるとMacよりiPadの方がベターだし、外でやりたいのは下書きの文章を書きたいだけなのでiPadで十分。
使っているのはiPad Air 2なので、iPad Pro用のSmart Keyboardは使用不可。必然的にBluetooth接続のモバイルキーボードを使うことになるのですが、今はBuffaloのやっすいキーボード(2,000円くらい?)を持っています。
しかしながら、ある程度使っていると何かと不満が出てきたりして、さらに良いものを探してみたくなるものです。で、主にブログの文章を書くという目的にピッタリなキーボードを探してみた結果、「Microsoft Universal Mobile Keyboard」がいいのではないかという結論に至りました。まだ購入していませんが、そう考えた理由を記してみたいと思います。
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もくじ
MacのJISキーボードみたいなのが欲しい
ブログの文章(日本語)を書くために使いたいので、JISキーボードの方が書きやすいんですよね。確かに僕はかな入力はしないのでUS配列でも支障はないんだけど、一番重要なのはスペースバーの両サイドにある「かな」「英数」キーですよ。MacのJISキーボードと同じように。
このキーは読んで字のごとく、日本語入力と英語入力を切り替えるためのキー。Windowsで言うところの「半角/全角」キーの役割をします。しかしながら大きく違うのはトグル式ではないこと。つまり、「半角/全角」キーの場合は1回押すごとに日本語⇆英語を行ったり来たりしますが、「かな」「英数」キーの場合は「かな」を押すと必ず日本語モードになるし、その逆も然り。
トグル式は使いにくい
トグル式の「半角/全角」キーの問題は切り替える前に今どちらのモードなのか把握しておかなければならないことです。これが非常に面倒。日本語モードだと思っていたのに実際は英語モードだった、とか頻繁に起きませんか? 一方「かな」「英数」に分かれていると、例えば「かな」キーを押せば必ず日本語モードになるので、今どちらのモードなのか把握する必要がありません。これだけでもだいぶ気が楽です。
iPadに話を戻すと、iOS 10から日本語⇆英語の切り替えが「Control+スペース」だけでなく「Caps Lock」キーでもできるようになりました。しかしこれもWindowsの「半角/全角」キーと同じでトグル式。しかもiPadには言語バーがないので、実際に文字を打ってみるまでどちらのモードなのか判断がつきません。これでいいという人もいると思うけど、個人的にはちょっとあり得ない仕様だと思います。
さらに言うと、Caps Lockキーで英語モードにした直後、大文字を入力しようとしてシフトキーを押すと日本語モードに戻ってしまいます。これはiOSのバグなんでしょうか? それとも仕様? いずれにせよ、このままではちょっと使い物になりません。
iOS対応で、JIS配列で、「かな」「英数」キーがあるやつ
このような考えのもと、僕の要求を満たすキーボードを探してみました。ちょっと要求レベルを上げすぎたかな、と思っていたのですが、ありました。それがなんとマイクロソフトから出ています。
Microsoft Universal Mobile Keyboard
こちらがMicrosoft Universal Mobile Keyboard。フルサイズのキーボードではなく、横幅が9.7インチiPad(iPad Air / iPad Air 2 / iPad Pro 9.7”)にジャストフィットするように作られています。公式サイトはこちら。
マイクロソフト製ですが、メインターゲットがiPadなのは明らかです。公式サイトのトップ画像にもiPad Airが使われていますからね。
カラバリはブラック(上の画像)とグレー(下の画像)の2色。カバーの部分を180度回転させるとスタンドになるというスグレモノです。
また、公式サイトの画像ではなぜかUS配列になっていますが、日本国内で販売されているのはJIS配列バージョンです。こんな感じ。
重要なのはスペースバーの両サイド。「カタカナ/ひらがな/ローマ字」「英数」というキーが見えますが、この2つのキーがまさしく僕が求めていたもので、Macの「かな」「英数」キーと同じ役割をします。
iOS 10でも「かな」「英数」キーとして振る舞うの?
このキーボードが発売されたのは2015年3月。この時点でのiOSのバージョンはiOS 8です。記事執筆時点での最新バージョンは2016年9月にリリースされたiOS 10。iOSはバージョンが上がるごとにたびたび外部キーボードの挙動を変更してきた経緯があります。
そこで、このキーボードをiOS 10で使った場合、本当に「かな」「英数」キーが有効になるのか確かめる必要があると考えました。で、見つけたのがこちらの記事。
→ ASCII.jp:初めてiPad Proと外部キーボードで原稿を書いてみた|Windows情報局ななふぉ出張所
実際にiOS 10で使われた方のレビューです。この記事によると、
iOSデバイスで「英数」と「かな」が使える、マイクロソフトのUniversal Mobile Keyboard(日本語版)。
とあります。これはもう使えること確定でいいでしょう。
なぜMicrosoftがキーボードを作っているの?
ちょっと脱線しますが、このように調べているとMicrosoftがいろいろなキーボード・マウスを作っていることにちょっとビックリしました。同時に、WindowsやOfficeで有名なMicrosoftがなぜ単体のキーボードを作っているのか、という疑問が生じます。
この疑問を解決してくれたのが、こちらのヨッピーさんの記事。
→ 「Microsoftが変わった」って言われてるけど本当なの?よくわかんないから直接聞いてきた|CodeIQ MAGAZINE
ヨッピーさんがMicrosoftの澤円さんからお話を聞いた記事で、その中でこのようなやりとりがあります。
澤さん「我々の事業も、別に利益だけを追求しているんじゃなくて、社会的意義に基づいてやっているつもりでして。例えば、冒頭でも言った通りMicrosoftはマウスやキーボードなんかも販売してますよね?」
ヨッピーさん「はい。僕としては『あれくらいサードパーティに任しておけばいいじゃん』くらいに思ってます」
澤さん「でもね、我々の理念って、『全ての家庭にコンピュータを』だったじゃないですか。その『全て』にはね、目が見えない人も耳が聞こえない人も、腕や足が不自由な人も当然含まれるんですよ。つまり、我々にはそういう人々がコンピュータを使うための道具を開発する使命があるんです」
僕はバリバリのMac派なのですが、この記事を読んでハッとさせられました。Microsoftって素晴らしい会社なんだってね。
と、このような経緯でこのキーボードが生まれたようです。
ちょっと気になるところ
このキーボード、いろいろなブログさんでもレビューされていますが、打った感じもよさそうなんです。デザインも申し分ないし、カラバリも2色から選べるし、かなり買いたい方向に心が動いています。
ちょっと気になるのが2点。1点目はカバー表面がラバー加工されていること。今までの経験上、こういう素材って経年劣化で加水分解を起こしてベタベタになることが多いんですよね。このキーボードがそうなるかは分かりませんが、不安は残ります。
2点目は重いことです。PC Watchさんの記事によると、カバー付きで376gもあるみたい。また、モバイルプリンスさんの記事によるとiPad Air 2+Smart Coverが522g。合計で898gです。
MacBook 12”が920gなので、その差はたったの22gです。持ち運びという意味では、これはもう誤差の範囲内でしょう。ですので、バッテリーの持ち(iPad)をとるか、できることの多さ(Mac)をとるか、天秤にかけなければなりません。しかもMacBookはフルサイズのキーボードなので打ちやすいときた。iPadでUniversal Mobile Keyboardと使うことにアドバンテージが無い気がしてきます。
まとめ
いろいろ書きましたが、「iPadだけで」「JISキーボードを使って」ブログ執筆を完結したいという人には最適なキーボードだと思います。僕みたいにMacBook 12”の代替として考えてしまうと、うーんってなりますね。
もう少し考えてから購入したいと思いますが、僕のことだから気になったものはなんだかんだ言いつつ買っちゃうんだろうなぁ。
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