どっからでもかかってこいや!
第102回薬剤師国家試験まであと2か月を切りました。受験生の皆さんは必死になって勉強している頃だと思いますが、模試の結果に一喜一憂せずにやるべきことをやりましょう。模試は模試。失敗したっていいじゃない。でも本番では冒頭の言葉を言えるようになりたいよね。
なんでこんな記事を書いているかと言うと、薬剤師国家試験の経験談ってなかなかネット上に情報が転がってないんですよ。だから追い込まれてる受験生の皆さんに少しでも役に立てればと思って書いてます。先輩面して偉そうにとか言わないで…
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2か月ほど前に国試の記事を書きました。今回はこの続きです。
【薬剤師国家試験】11月突入。国立大の人も本気になるべき時期ですよ。2回受けた僕が言うから間違いない。 – starnote*
年末年始、どう過ごす?
僕は第100回、第101回と国家試験を2回受けたクズ野郎なのですが、この2回の勉強において大きく異なっていたのが年末年始の過ごし方。この時期に舐め腐っていると本当に痛い目を見ることになりますよ。
まずは「まだ2か月あるから余裕」という根拠のない自信を捨てましょう。え? そんなこと思ってないって? いやいや、心の奥底に少しでもそんな気持ちが潜んでいませんか? まずはそれを捨てましょう。
国家試験は、定期テストのように一夜漬けではどうにもならないし、CBTのように1週間で這い上がることだってできない。少しずつ積み重ねていくしか方法はないのです。
その積み重ねにおいて、年末年始の時期が合否を分ける重要な分岐点になってきます。なぜなら勉強をサボりたくなる誘惑が多いから。テレビとか忘年会とか友達からの遊びの誘いとか。
確かに気分転換も大事なので、誘惑をすべて振り払えとまでは言いませんが、誘惑に乗った場合の影響については常に考えておきましょう。
落ちたときの年末年始
第100回のときの僕は、研究室が休みになる年末年始の1週間は勉強をすべて放棄していました。ほとんどの人が受かるんだから俺が落ちるわけ無いって思って遊びほうけていました。みんな必死になって勉強した結果受かったのにね。
結果は3点足りず、222/345で落ちました。悲しすぎる。でも僕の場合は、6年制薬学部を卒業後そのまま博士課程に進学することにしていたので、経歴に傷がつかなかったのが唯一の救いでした。
ここから得た教訓は、勉強しなかったら容赦なく落ちるということです。当たり前ですが。救済などしてもらえません。確かに第100回のときは特例で厚労省が点数を配って回りましたが、相対基準になった今ではもう無いでしょう。そもそも特例があっても僕は救われませんでしたが。
受かったときの年末年始
第101回のときは、勉強・勉強・勉強。
勉強漬けの日々を送っていたのであんまり記憶が残ってないんですよね。それくらい勉強しかしていなかったということです。マジで。
それだけ勉強漬けだと、気分転換をする必要が出てきます。でもそこでスマホのゲームとかをやり出すと埒があかなくなる。そこでオススメなのが、気分転換を兼ねて「別の科目の復習」をすること。後述しますが、復習は流し読みでもいいので集中力を必要としません。
まずは早いとこ卒論を仕上げよう
私大には卒論ってあるのかな? よく知らないけど、少なくとも国立大の皆さんは卒論を書かないと卒業できません。ですので、まだの人は勉強より先に卒論を仕上げちゃいましょう。長さや言語にもよりますが、年末年始の1週間を使えば仕上げるのに十分な時間があるはずです。
国家試験ってただの記憶力テストなんですよ
前にも書いた気がするけれど、国家試験で問われていることは「薬剤師として認めるに足る資質があるか」ということです。しかし、実技試験はせず筆記試験のみという形態を取っている以上、「本番までの間にどれだけの知識を詰め込めたか」と言い換えることができます。
確かに最近では考えさせる問題も多く出題されますが、そういう問題はその場で考えるしかない。そのためには、考えるのに必要な「前提知識」を本番までに身につけておかなければならない。要するに、知識さえあれば考えさせる問題もクリアできます。
求められるのは「効率性」
詰め込みの効率を上げるためには、一度覚えたことを忘れなければいい。とはいっても全範囲でそれをやるのは不可能に近いので、できるだけ忘れないような学習計画を立てるべきです。
有名処で言えば「エビングハウスの忘却曲線」というものが参考になります。ご存じの方も多いと思いますが、勉強をした翌日、1週間後、1か月後に復習をすると効率よく復習できるというものです。要するにこのタイミングで復習すれば、流し読みだけで十分対応可能だと言うことができます。
Because the information isn’t necessary, and it doesn’t come up again, our brains dump it all off, along with what was learned in the lecture that you actually do want to hold on to!
→ Curve of Forgetting | Counselling Services
時期が時期なので1か月後の復習は難しいかもしれませんが、翌日と1週間後の復習はやった方がいいと思います。でも得意科目だったら一発で記憶が定着することもあると思うので、この理論は苦手科目だけに適用するのも手かもしれません。
で、この復習の時間は集中力が切れてきたときの気分転換として使うのがオススメ。なぜなら翌日の復習などは初見のときと比べて集中力を必要とせず、流し読みだけで十分対応可能だからです。覚えている部分はスルーして、忘れている部分だけを確認する。ね、効率的でしょ?
重く考えずにゲーム感覚で勉強しよう
国家試験というと何か重くて大きい壁が立ちはだかっているように感じてしまいますが、ゲームと同じです。RPGを進めているような感覚で勉強すればいいんですよ。
ポケモンすら半分以上友達にやってもらった飽きっぽい僕が言えるようなことではないけど、敵を1つずつ倒していくようなものです。国試の勉強だって。
ただ一点違うのは、必ずしも順番に倒す必要はないってこと。簡単に潰せるような得意科目からやったっていいわけです。そういう意味ではRPGというよりはジグソーパズルのようなものでしょうか。
いずれにせよ、すべての敵を倒したり、すべてのピースを揃えたりする必要は無い。だって合格ラインを超えた人は全員合格なんだから。そう考えたら少しは気が楽になりません?
まずは全範囲に目を通そう
しかしながら、揃えやすいピースから揃えるといっても、どの部分が自分にとって揃えやすいのかということは実際にやってみないと分かりません。だからまだの人は雑でもいいので青本を1周してみるのもいいかもしれませんね。問題も解きながら。
一番まずいのは「青本が並んでいる順番に問題もすべて解きながら丁寧に進めていく」方法。確かに夏休みにやる勉強法としては全く問題ないんだけど、もうそういうことやっている時期じゃないはずです。そんなことをやっていたら1周できるかも怪しい時期なのです。
まとめ
木を見て森を見ず、とはよく言ったものです。
あなたは森を越えて先に進まなければならない。まずは森を見ないと全体像が把握できないし、どの木を倒せばうまく突破できるのかすら分かりません。
まずは全体像を把握して、自分にとっての最短ルートを見つけてください。そうすればこの時期からでも十分に挽回できます。
あなたに求められるのは「合格すること」。この一点だけ。別に国家試験のスペシャリストになれと言われているわけではありません。何度やっても覚えられない分野がある? なら捨てればいいじゃないですか。その分得意科目でリカバーすればいいんですよ。
緊張感を持つことは大切ですが、プレッシャーに押しつぶされるくらいなら無い方がましです。気楽にいきましょう。ゲーム感覚で戦略的に進めれば自ずと合格の光は見えてくるはずです。
あと2か月弱。皆さんの合格を祈っています。
関連記事
前回の記事はこちら。本番までの体調管理についても書いていますのでご参考にどうぞ。
starnote*
合格後の申請に関する記事はこちら。2か月後の参考に。